中国経済新聞に学ぶ~ニコアンドはなぜ中国進出に成功したのか
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上海2号店は20年末にオープン、上下2層の売り場面積は1,500m3
日本のファッションとライフスタイルを幅広く提案するショップ「ニコアンド(niko and…)が、中国市場を強化している。
2019年に中国の旗艦店第1号が上海市淮海中路でオープンし、長い行列ができる大ブームを起こしてから1年も経たずに、再び上海を選び2号店をオープンした。
2号店はコンセプトショップのモデルを打ち出し、12月19日に南京西路と呉江路に間にある四季坊にオープンした。上下2層からなる店舗の売り場面積は1,500m3に上り、日本の若者の間で流行するライフスタイル、趣味の雑貨、日用雑貨、衣類・アクセサリーなどが融合したショップとなっている。
ニコアンドは日本2位のアパレル・ファッショングループ「(株)アダストリア(中国名・愛徳利亜)」の傘下にある。同グループの前身は茨城県水戸市にあった(株)福田屋洋服店で、福田哲三氏が1953年に創業し、主に紳士服を手がけていた。
それから約70年間、店舗を拡大し、チェーン化を進め、ブランドを育成し、現在のアダストリアは(株)ユニクロにつぐ日本最大のアパレル小売企業となり、世界で30を超えるブランドと約1,400の店舗を展開する。ブランドにはグローバルワーク、ニコアンド、ローリーズファームなどがある。
20年度(2019年3月1日から20年2月29日まで)のアダストリアの純売上高は2,223億円に達した。一方、昨年に初めて中国大陸部市場に進出したニコアンドは、グループ傘下でもっとも急成長しているブランドとなり、20年度の売上高は約320億円に達し、グループ傘下トップブランドのグローバルワークにつぐ売り上げとなった。
20年8月31日現在、ニコアンドは世界に145店舗を構える。
ニコアンドはなぜ中国進出に成功したのか。この問いに答えるには、このブランドの特徴について話さなければならない。
ニコアンドは07年に設立され、主に衣類・アクセサリーとライフスタイル雑貨を扱ってきた。ブランド名の「niko and…」の「niko」は「私のことは私が一番知っている(Nobody I know own style)」という意味だ。ターゲットは25歳前後の若者で、個性を発揮し、自分だけのスタイルをつくることを提唱する。「and…」は無限に広がるイマジネーションを表す。
ブランドの扱う商品の7割はオリジナルの衣類・アクセサリーだが、3割のライフスタイル雑貨が若者を引きつけるカギだ。たとえば四季坊店ではxVESSEL(ヴェセル)やStanley(スタンレー)といったブランドとコラボした商品を扱う。また、商品と陳列の入れ替え周期は45日間と短い。
19年に中国1号店となる淮海中路の旗艦店がオープンすると、あっという間に大人気になった。今年初めには新型コロナウイルス感染症の影響で休業したが、同社によると同店は今年4月に人の流れと売上高が徐々に通常に戻り、6月には黒字になり、国慶節(建国記念日、10月1日)の連休には1日当たりの売上高が70万元(約1,104万円)に達し、通年の売上高は1億元(約15億7,900万円)を超える見込みという。
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