経産省と粧工連、産学官による初の「化粧品産業ビジョン」策定
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経済産業省と日本化粧品工業連合会(粧工連)は26日、産学官による初の「化粧品産業ビジョン」を策定したと発表した。我が国の化粧品産業の競争力を強化するため、業界が直面している課題を明確化し、産学官が目指す化粧品産業の将来像を示した。
我が国の化粧品産業は、新型コロナウイルス感染拡大によるインバウンド需要の消失、外出自粛による国内需要の縮小で厳しい状況にある。中長期的には、欧州での化粧品に対する環境規制の強化、韓国などの海外化粧品メーカーの台頭による競争激化といった課題が浮上している。
同ビジョンは、我が国の化粧品産業が目指すべき方向性として、海外需要の取り込みと、持続可能な社会をリードできる産業への移行を挙げた。具体策として7つの取り組みを提言した。
具体的な取り組みとして、国内需要のみに依存したビジネスモデルから脱却し、中国・インド・インドネシアといった成長が見込める市場を取り込んだビジネス戦略の策定が不可欠と指摘。また時代の流れに沿って、ジェンダーレスやジェンダーフリーの市場も有望とみている。
デジタル化への対応では、デジタル技術を活用したマーケティング戦略の策定、企業自らが情報を発信する必要性を強調した。産学官によるビジネス環境の整備については、新規効能の追加承認への柔軟な対応、海外展開を進めるための輸出先国との規制に関する協議などを挙げた。
<7つの具体的な取り組み>
・新規需要を取り込んだビジネス戦略への転換
・流行に振り回されない絶対的「日本」ブランドの確立
・デジタル技術の活用を前提としたマーケティング戦略への転換
・産学官によるビジネス環境の整備
・さらなる研究開発への取り組み
・多様な人材の活用
・SDGsへの積極的な貢献【木村 祐作】
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