2024年11月20日( 水 )

銭ゲバIOC&菅内閣を国外追放

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 NetIB-Newsでは、政治経済学者の植草一秀氏のブログ記事を抜粋して紹介する。今回は、「国民の命と健康の危険など関係なく利権の五輪に突き進む、銭ゲバのIOCと菅内閣に明確なNOを突き付けるべきだ」と訴えた5月23日付の記事を紹介する。

コロナに関する被害状況はほとんど予測できている。
人の移動変動とコロナ新規陽性者数がリンクしている。

両者には時間差がある。
人の移動指数変化が3週間後の新規陽性者数を変化させる。
これ以外に、世界の感染波動、流行の中心になるウイルスの種類が影響を与える。
これらの要因で感染の拡大・縮小変動が形成されている。

感染を生み出す最大の原因はマスクなしの会話。
複数人による会食の際にマスクなし会話の機会が創出される。
酒が入れば声が大きくなり、飛沫感染のリスクが拡大する。
複数人によるマスクなし会食の機会増大が感染増大を生み出している。
大規模イベントと旅行に対して警戒が必要なのは、これらに連動して複数人によるマスクなし会食の機会が創出されるからだ。

3月21日に緊急事態宣言が解除された。
2月入り後、人流は拡大していた。
3月下旬にかけては卒業式、歓送迎会、花見、観光旅行などの機会が急増する。

菅内閣はこのタイミングに合わせて緊急事態宣言を解除した。
3月25日の五輪聖火リレー開始に合わせた強引な緊急事態宣言解除だった。
人流は急拡大しており、新規陽性者数の急増がもたらされることを予測したが、実際、その通りになった。

菅首相は3月18日の会見で
「再び緊急事態宣言を出すことがないようにするのが私の責務」
と述べたが、わずか1カ月後の4月25日、緊急事態宣言再発出に追い込まれた。

人流拡大が新規陽性者数の先行指数であり、その人流が拡大するタイミングに合わせて緊急事態宣言を解除したのだから、感染の急激な再拡大は想定通りの展開だった。

4月25日から緊急事態宣言が再発出されたが、対象とされたのは近畿圏の3府県と東京都だけだった。
大都市圏で緊急事態宣言が発出されなかった県に大規模な人流流入が観察された。
また、感染拡大地から全国各地への旅行に対する制限がまったく行われなかった。
5月中旬以降に感染拡大が鮮明になった地域は観光立道県が多い。

北海道、沖縄、九州各県、石川、岐阜など、GWに観光旅行での人流流入が顕著だった。
これらの旅行者がマスクなしの会話をともなう会食を実行した。
これに連動して感染拡大が確認されている。
想定通りの現象が現実化している。

昨年11月21日からの3連休前にGoToトラベルを停止すべきところ、菅首相は強引にGoToトラベルを12月28日まで推進した。
観光利権優先の行動だが、これが感染爆発を引き起こす。
現在の北海道、沖縄における感染爆発原因は、菅内閣がGWに際して旅行を制限しなかったことにある。
完全な人災だ。

より重大な問題は東京五輪。
外国から選手、関係者9万人を入国させれば、必ず変異株を流入させることになる。
N501Yによる感染拡大が峠を越えた後、L452Rが感染の中心に置き換わることも警戒されている。

「五輪無観客を回避する方向性」
が報じられているが、日本の主権者の意思など一切考慮しないというのが、菅内閣、IOC、五輪組織委の共通するスタンス。

「緊急事態宣言下でも五輪を実施」
をIOCコーツ氏が述べた。

他人の家に土足で上がり込んで傍若無人に振る舞う連中を日本国民は許すべきでない。
国民の命と健康を犠牲にして金儲けに走る「反社会的勢力」の暴走を放置してはならない。
この「反社会的勢力」と手を組んで、国民の意思を無視した五輪開催強行に突き進むのが菅内閣。
銭ゲバ反社会的勢力を封殺するための方法を検討し、実行に移さねばならない。

ワクチン接種が奨励されているが、ワクチンの安全性がまったく確認されていないことに留意すべきだ。
ワクチン接種による死亡事例が多数存在する。
ワクチン接種を推進するために、都合の悪い情報は報道されない。
短期的に影響が出なくても、長期的に重大な影響が発生するリスクがある。

「賢明な人はワクチンを接種しない」
から、ワクチン接種をしないことを決めている人は多い。
医療関係者の接種が進展していないが、これは接種が不可能で進展していないのではなく、接種を忌避する医療関係者が多く存在することを示唆している。

最終的に判断するのは各個人。
個人の責任で判断する際に、多くの専門家が接種しないことを推奨していることを見落とすべきでない。

五輪を有観客で開催することは大規模なGoToトラベル、GoToイートの再開を意味する。
緊急事態宣言を発出し、ステイホームを推奨し、不要不急の外出をしないように呼びかけることと、五輪の有観客開催は正反対の方向を向く施策。

五輪開催を強行してしまえば、日本国民など、慎重論などコロリと忘れて五輪開催に喝采を浴びせるだろう。
菅首相は日本国民を、このように見くびっている。

日本国民のレベルがその程度なら、それまでの話。
「踊る阿呆に見る阿呆」
ということになる。

しかし、日本国民の判断は、そのような浅はかなものでない。
コロナ感染抑制に最も高い優先順位を与えている局面で、変異株流入と感染拡大をもたらす恐れが極めて高い五輪開催を見送るべきだ。
これが日本国民の健全な判断だ。

開催強行に持ち込めば、浅はかな国民はすべてを忘れて五輪にうつつを抜かす。
このように見くびられているのだ。

9万人規模の外国人を流入させれば、新たな変異株が流入し、日本中にまき散らされることになる。
有観客五輪開催は会話をともなうマスクなし会食の機会を激増させる。
旅行による人流が飛躍的に拡大する。

日本に巨大な災厄がもたらされることになる。
国民の命と健康をないがしろにして利権だけを優先する醜い人々。
五輪の正体がすべての人に知れわたってしまった意味は大きい。

IOCは単なる銭ゲバの集団。
「平和の祭典」などまったく関係ない。
ただひたすら、自分の利益、カネの獲得だけが目的なのだ。

五輪は中止でなく廃止が望ましい。
営利目的の商業イベントを「平和の祭典」などと表現することが欺瞞だ。
はっきりと、営利目的の商業イベントであることを公言し、自らの費用負担で興行を行うことを宣言すべきだ。
各国の国民はこのような営利事業に血税を注ぐことを拒絶すべきだ。

日本国民が命と健康の危険に直面するとき、命と健康の危険など関係なしに五輪を実施するなどと平然と述べる銭ゲバの反社会的勢力を黙認すべきでない。
日本国民が力を結集して反社会的勢力の排除に努めるべきだ。

その主権者国民の力を示す場が次の衆院総選挙になる。
利権の五輪に突き進む菅内閣に明確なNOを突き付ける。

しょせん、日本の国民など浅はかな存在。
五輪を強行開催してしまえば、下駄の雪のように、どこまでもついてくると見下されている。
このような国民観を打ち消すためにも次の総選挙での主権者行動は重要な意味をもつ。
日本国民の矜持が問われる局面だ。


▼関連リンク
植草一秀の『知られざる真実』

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