総予算1兆1,485億円の事業再構築補助金、第1回公募は5150者が採択 「データ・マックスの企業情報検索サービス」も
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6月18日、経済産業省中小企業庁による令和2年度第3次補正予算「事業再構築補助金」(通常枠、卒業枠、グローバルV字回復枠:第1回公募)について、第1回公募に対する採択結果が公表され、応募のあった17,050者のうち、申請要件を満たした14,913者について審査が行われ、5,150者が採択を受けた。
この事業再構築補助金は総予算1兆1,485億円という巨額の予算設定から、一時はコロナ禍におけるバラ撒き予算との憶測も飛び交った。しかし、フタを開けてみれば採択率30.2%の狭き門となっており、令和2年度小規模事業者持続化補助金の採択率52%、令和2年度ものづくり補助金の採択率42%と比べてもハードルは高く、結果をみると採択を受けるべき事業者が選定された模様だ。
当該補助事業において第1次の補助金額は2,200億円といわれており、緊急事態宣言特別枠と合わせて採択された8,016者で割ると、単純計算では1者あたり2,744万円。1億円を上限とした補助率2/3の補助事業だけに、申請した事業計画が採択された際の、経営へのインパクトは少なくない。
かくいう当社も、事業予算3,000万円の事業計画「データ・マックスの企業情報検索サービス」が第1回公募にて採択を受けたため、今後5カ年の計画として、資本と人員を投下して新たな情報提供サービスを展開し、経営資源の最適化を図っていく構えだ。第三者である認定支援機関によるフォローアップが義務化されることで、計画に推進力が生まれる点も大いに期待できる。
総予算1兆1,485億円という巨額の補助事業だが、今年度に残り4回の公募が予定されている。第1回公募での申請事業者らに話をきくと、熱量の高い事業者ほど採択を受けた傾向にあるほか、当該補助事業の趣旨および経済産業省中小企業庁の意図を踏まえた事業計画を策定できるか否かが採択判断のわかれ目のようだ。中小企業の事業再構築は、日本経済の構造転換につながっている。申請事業者が主体的に取り組み、自社の課題解決が公益に寄与する事業計画であることが主張できれば、採択される可能性は大いに高まるはず。この事業再構築補助金、未来に続く取り組みの後押しとして活用してみてはいかがだろうか。
【児玉 崇】
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