返礼品遅配、各自治体の責任は
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佐賀県武雄市のふるさと納税の返礼品の発送が遅れている問題で、16日、小松政市長は会見を行い「寄付者の期待や信頼を踏みにじる、あってはならないこと」と謝罪した。
発送遅れの原因は、ふるさと納税返礼品提供事業者の1社である、アースグロー(株)(旧・(株)ジッパー)(代表:小川太志、佐賀市田代2-2-32)が返礼品の調達ができなかったことによるもの。
ふるさと納税の仕組みは、自治体と業務委託業者が委託契約を結び、業務委託業者が複数の返礼品提供事業者に発注するかたちだ。しかし、アースグローは武雄市のふるさと納税の業務委託業者を務めていた2016年10月から19年5月までの期間で19年4月にも返礼品の遅配問題を起こしている。さらに、過去に他自治体でも業務委託業者を務めており、同時期に直方市でも返礼品としていた人気家電の確保ができず発送できないというトラブルを発生させ、同4月9日、当時の直方市副市長の涙の謝罪会見となった。同6月、武雄市はアースグローから別の会社に業務委託を変更したが、その後、アースグローは提供業者に入っている。
今回の武雄市の遅配問題で過去に業務委託業者として遅配を起こした、アースグローを提供業者に加えたことについて、市企画政策課は「19年4月に業務委託業者として発送遅れがあったが、翌5月にはすべて配送を完了させたこともあり、提供事業者としての登録はとくに問題はなかった」としているが、当時の直方市の遅配問題も認識していたという。多くの寄付者に対し遅配および返礼品の確保ができないとうい不手際を起こした場合、民間企業であれば、提供業者として加えることはまずないだろう。市として本当に業者選定には問題なかったのか、疑問に思う。
また、遅配させた業者は、再度社名を変えてふるさと納税関連業務に携わるという話も聞こえてくる。各自治体のふるさと納税担当部署は慎重に業者選定を行うことが懸命である。
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