【再掲】2050年代を見据えた福岡のグランドデザイン構想(55)~「福岡サークル&シティ第二環状線」構想
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C&C21研究会 理事 下川 弘 氏
新福岡空港へのアクセス道路は、初めはトンネル1本でもいいかもしれない。しかし、箱崎ふ頭でのトンネル入口付近や貝塚JCT周辺がネックとなり、やがて交通渋滞を招くことが想定される。そのため、いずれ別ルートでの新福岡空港へのアクセス線が必要になってくるだろう。
そこで、「サークル&シティ第二環状線」構想として、下記図のように考えてみた。
環状道路の機能効果を十分に発揮するためには、福岡市域外からの空港利用者が、福岡市中心部を通ることなくアクセスできることが望まれる。とくに糸島方面や宗像・古賀方面、そして春日・大野城方面からのアクセスである。
この第二環状線が実現すれば、万が一、貝塚JCT周辺が通行止めとなり、新福岡空港へのアクセスができなくなったとしても、古賀・新宮方面からのアクセスも、周船寺・九州大学方面からのアクセスも可能となる。
また、防災におけるリダンダンシー(※)の観点からも、この第二環状線は、大いにその効果を発揮することだろう。
(つづく)
※:「冗長性」、「余剰」を意味する英語であり、国土計画上では、自然災害等による障害発生時に、一部の区間の途絶や一部施設の破壊が全体の機能不全につながらないように、予め交通ネットワークやライフライン施設を多重化したり、予備の手段が用意されている様な性質を示す(国土交通省HPより)。
<プロフィール>
下川 弘(しもかわ・ひろし)
1961年生まれ、福岡県出身。熊本大学大学院工学研究科建築学専攻修士課程を修了後、87年4月に(株)間組(現・(株)安藤・間)に入社。建築設計第一部や技術本部、総合企画本部企画部などを経て、99年1月には九州支店営業部に配属。その後、建築営業本部やベトナム現地法人、本社土木事業本部営業部長などを経て、2020年9月から九州支店建築営業部営業部長を務める。社外では99年9月からC&C21研究会事務局長(21年8月から理事)を務めるほか、体験活動協会FEA理事、(一社)日本プロジェクト産業協議会の国土・未来プロジェクト研究会幹事、(一社)防災教育指導協会顧問など数々の要職に就いている。法人名
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