持続可能な地球環境の保全のため 今こそ見直すべき、緑・庭園の役割
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(株)別府梢風園 代表取締役
別府 壽信 氏グリーンインフラで環境負荷を軽減
1965年12月の創業以来、本格的な日本庭園や今風のモダンな庭園、建物の回りの外構全体を設計・施工するエクステリアなど、多種多様な造園工事を手がけてきた(株)別府梢風園。伝統的な技法から最先端技術まで、造園工事および緑のスペシャリストとして国内外で実績を重ねてきた同社の庭園に対する評価は高く、たとえば代表作の1つである欧州・モナコ公国での本格的な池泉回遊式の日本庭園は、同国における観光名所の1つとして定着している。そうした同社の国内外での実績の数々や、自身の長年にわたる業界での功績が評価され、同社代表取締役・別府壽信氏は2019年11月に黄綬褒章を受章する栄誉にあずかっている。
その別府社長は、近年増えつつある豪雨災害などの発生に対し、環境負荷を軽減する「グリーンインフラ」を積極的に取り入れていくことが重要だと説く。「SDGsの観点からも、持続可能な地球環境の保全のためには、緑や庭園の役割が大きいです。コンクリート主体の『グレーインフラ』だけでなく、今こそ地球環境に優しい『グリーンインフラ』も取り入れていくべきではないでしょうか」(別府社長)。モナコでさらなる開発が進行、日本庭園への注目の高まりに期待
そうしたなか、前出のモナコの日本庭園では現在、隣接する地中海側の場所で約6haを埋め立て、120戸の高級マンションや豪華ヴィラなどを開発する計画が進行。この開発は、2050年までに脱炭素化を目指す現君主・アルベール2世の計画が主軸となっており、海水温度差を利用した空調システムや太陽光発電などの最新設備を備え、海岸を含めた周辺への環境負荷への配慮もなされている。全体の完成は25年の予定だが、ここでも同社が日本庭園を新設・拡張する計画だ。
「モナコのような海外で日本庭園が注目・評価されることで、国内でも改めて日本庭園の良さが見直されてくるのではないかと期待しています。造園工事、とくに日本庭園の施工においては、まだまだ人の手や感性に頼らざるを得ない部分が大きい。業界として『市場をつくる』努力を進めながら、技術の継承や若手職人の育成に注力していきたいと思います。」(別府社長)
世界的なSDGsの潮流のなかでの持続可能な社会の構築を考えていくなかで、都市においても住環境においても、庭園や緑の良さが見直されてくることは間違いない。庭づくりに邁進し続ける同社の活躍に、さらなる期待が寄せられる。
<COMPANY INFORMATION>
代 表:別府 壽信
所在地:福岡市東区青葉1-6-53
設 立:1976年6月
資本金:8,500万円
TEL:092-691-0678
URL:https://www.shoufuen.co.jp
<プロフィール>
別府 壽信(べっぷ ひさのぶ)
1955年11月、福岡県生まれ。西日本短期大学造園学科卒業後、76年に㈱別府梢風園に入社。85年に同社代表取締役社長に就任した。(公社)日本エクステリア建設業協会の会長も務める。2019年11月に黄綬褒章を受章した。関連キーワード
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