2024年11月29日( 金 )

地域への貢献、社会への貢献で 確かな信頼を獲得していく

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(株)イチデン 代表取締役
中市 貴博 氏

子どもたちが元気で暮らせる地域社会を

(株)イチデン 代表取締役社長 中市 貴博 氏
(株)イチデン
代表取締役 中市 貴博 氏

    「地域の役に立ちたいという気持ちから、かねてよりライオンズクラブを通して子ども食堂への寄付や差し入れを行っていました」――そう語るのは、航空施設、高速道路、教育施設などの公共インフラから発電設備など専門性が高い設備まで、幅広く電気設備工事を手がける(株)イチデンの中市貴博代表だ。かすや南ライオンズクラブで理事も務めている。

 「当社の営業所がある宇美町は、ひとり親の家庭も多い。親が夜仕事に出ていると、どうしてもお子さんの夕食を準備できない場合もあります。そんな子どもたちと親を、少しでも助けることができたらと考えました。」(中市氏)

 子ども食堂への寄付や差し入れは、地域への貢献になるのみならず、企業としての信頼を高めるという意義もある。地域に生かされ育まれる同社にとって、地元の信頼獲得は何よりも大切だ。

 この活動と並行して、同社では国連児童基金(ユニセフ)への寄付も行っている。もちろん、寄付金は損金として計上できるので、会社としてのメリットは大きい。だが、中市氏の心はあくまで子どもたちの笑顔にある。

 「企業として税金を納めるのは当然の行為ですが、それに加えて『形のある、役に立つものとして使ってほしい』という気持ちから寄付を行っています。今年はテントを贈るための寄付を行いました。この活動を通じて、少しでも子どもたちが幸せになることを願っています。」(同)

 SDGsが掲げる目標は、気候変動対策や国際平和の実現など世界規模で取り組む必要があるものから、子どもの貧困解決など地域に密着した取り組みが求められるものまで、幅広い領域をカバーしている。これに身近なところから一歩ずつアプローチを続ける中市氏なのである。

ものづくりを手がける職人の受け皿に

 中市氏が同社代表取締役に就任したのは2019年5月1日。ちょうど元号が令和に切り替わる節目の日のことだった。それから2年以上を経たいま、今後の舵取りについてどのようなことを胸に抱いているのだろうか。

 「当社が目指しているのは、『電気設備工事のことならイチデンに頼めば大丈夫』といわれる会社になることです。そのために、まず目指すべきは職人の受け皿になること。単純に規模や価格で大手と張り合うのは意味がない。」(同)

 中市氏自身、かつて大手企業に所属していた経験があるからこその、重みのあるこの言葉。発注元が以前のように孫請け、四次請けというかたちを許容しなくなった昨今、信頼できる職人を自社で育て確保することは必須になる。

 「次の10年で職人を倍にしたい。戦後つくられたインフラ設備や建築物の整備工事が必要な場面は今後ますます増えてきます。電気設備はインフラや建築物の心臓や血管。それを安心して任せられる会社でありたいですね」。中市氏は力強くそう語る。


<COMPANY INFORMATION>
代 表:中市 貴博
所在地:福岡市博多区浦田1-5-21
設 立:1975年2月
資本金:2,000万円
TEL:092-513-9656
URL:http://www.ichi-den.co.jp


<プロフィール>
中市 貴博
(なかいち たかひろ)
大学卒業後、旭日電気工業(株)に入社し、一貫して九州で営業経験を積む。2010年に創業者・現会長の中市和博の呼びかけに応じて(株)イチデンに入社、常務取締役を経て19年5月、代表取締役に就任。趣味はゴルフ、海外旅行。

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