オールジャンルを意識して 新たなチャレンジを続ける
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(株)R.E.D建築設計事務所
代表取締役 赤樫 幸治 氏品質とコストとの優れたバランス
福岡を中心に佐賀や長崎など九州全域をエリアとして、マンションをはじめ商業施設や飲食店舗、医療関係、介護福祉施設、教育施設などさまざまなジャンルの建築設計を手がけている(株)R.E.D建築設計事務所。同社代表取締役の赤樫幸治氏は、自社の特長・強みについて、「バランス感覚を大事にしていること」だと胸を張る。
建築設計において、高品質を追求することは重要なことだが、それはコストが跳ね上がることと同義である。だからといって、コスト削減が至上命題となれば、今度は味気ない建物になる。そうしたジレンマのうちにあって、設計者は、あくまで施主の意向を第一に考えながら、意匠面や建物構造、コストなどの諸要素を総合的に考えていかねばならない。そして、それらの絶妙な均衡で成り立つ建物こそ、「すべてにおいてまとまりのある良い作品になる」と赤樫氏は話す。
そうしたバランス感覚を養うために、同社では月に1度のペースで社内での発表会を実施している。スタッフが各々、1カ月の間に注目した建築物や建築家、設計事務所などを紹介し、所見を述べ合うというものだ。こうして常日頃から建築に関するアンテナを張り、設計や提案に生かすための引き出しを増やす努力を続けているからこそ、コストとデザインとのバランスの取れた設計が可能なのであり、顧客からの信頼も厚い。そしてそれが、さらなるオファーへとつながっている。
新たな挑戦:官民連携でまちづくりに寄与
そんな同社は、2021年9月に完成した「トラストレジデンス基山」の設計・監理を担当。佐賀県基山町において実に18年ぶりとなる分譲マンションということもあり、競合を戸建住宅と想定し、一般的なマンションよりも広めの間取りとするほか、ホテルライクなエントランス&アプローチなど、都会的で洗練された空間デザインを前面に押し出した。
さらに、単なるマンション開発で終わらず、官民連携によるまちづくりおよび地域振興へ寄与する建物となるよう、入念に工夫が凝らされている。端的な例が、設計・計画段階から1階部分に保育施設の併設を盛り込んだこと。入居者だけでなく、近隣住民の保育施設ニーズにも対応することで、基山町への移住・定住を促す仕掛けだ。
「今回のトラストレジデンス基山は、マンション建設を契機とした新たなまちづくりのモデルケースになり得ます。今後もジャンルにこだわらず、オールジャンルを意識して設計に取り組み、常に新しいことにチャレンジしていきたいと思います」。赤樫代表の優れたバランス感覚は、個々の建物のみならず、まちづくりにも発揮されるに違いない。
<COMPANY INFORMATION>
代 表:赤樫 幸治
所在地:福岡市早良区西新4-6-15 ル・リアン西新102
設 立:2009年7月
資本金:100万円
TEL:092-852-1730
URL:https://www.redoak.co.jp
<プロフィール>
赤樫 幸治(あかがし こうじ)
1993年、立教英国学院(イギリス)高等部卒業。97年、日本大学生産工学部建築工学科神谷宏治・川岸研究室卒業後、(株)穴吹工務店設計部入社。2009年7月に(株)R.E.D建築設計事務所設立。法人名
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