寿屋破綻から20年(2) 岩田屋、伊勢丹傘下に
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寿屋破綻の余韻が冷めやらぬ2005年3月、岩田屋が私的整理のガイドラインに基づき経営を再建、この一環で伊勢丹傘下に入ると発表した。岩田屋は過去の拡大路線で財務体質が悪化、連結ベースで債務超過に陥っていた。96年開業した「Z(ジー)サイド」(現・本店)の売上が振るわず命取りになった。メインバンク(富士銀行=現みずほ銀)がダメを押したのは寿屋と同じ構図だ。
「私的整理」とは取引先には負担をかけず銀行が損失をかぶるやり方で、銀行団は総額280億円の債権を放棄した。代償として中牟田健一社長ら創業家は退任、一族の保有する株式から自宅まで差し出し、中牟田社長は裸一貫になった。
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