パチンコホールの消失、パキラの閉店とイーグルズ久留米の休業
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オミクロン株の猛威もあり、依然収束が見通せないコロナ禍。感染拡大防止を目的に自由な移動や行動が制限されたほか、自由に使えるお金も減っている状況にあり、余暇市場で存在感を放っていたパチンコホールも苦境に立たされている。
パキラ閉店、OPプランニングは解散か
福岡でパチンコホール「パキラ」を運営していた(株)OPプランニングは今年1月、パキラ広川店を閉店した。2020年の須玖店、21年の武雄店に続いての閉店で、これによりパキラは全店閉店となった。
2017年11月期には約25億円の売上高を計上するなど、出店地域で相応の集客力を発揮していた。
しかし、改正風営法(18年)や改正健康増進法(19年)の相次ぐ施行にともなうファン離れは、同社も免れることができなかった。業績が悪化していくなか、パキラ須玖店の不動産を売却し、所有から賃借に切り替えるなど経営状態の改善を図ったものの、好転するまでには至らなかった。20年に入り賃貸借契約を解除するが、原状回復工事の費用などをめぐり買主との間でトラブルに発展していた。
地場ホール運営業者らは「(OPプランニングは)解散したと聞いている」と口をそろえる。パキラの閉店は、規制強化で徐々に締め上げられ、コロナ禍でトドメを刺された小規模ホール事業者を象徴する事例といえる。福岡進出から約1年で休業に
パチンコホール「キングイーグルズ」や「B-MAX」の運営を手がける福神トータルアミューズメント(株)(東京都港区)。20年12月、同社は「キングイーグルズ久留米」をオープンさせ、福岡進出をはたした。
しかし、その約1年後となる今年1月、突然同店の休業を発表。地場大手ユーコーラッキーグループやワンダーランド、太陽会館、MJアリーナなど競合ひしめくエリアであったため、常連客の獲得は決して容易ではなかったはずだ。そこにコロナ禍が重なったことで、今回の決断に至った可能性もある。
同社は、コロナ禍の影響を大きく受ける前の20年6月期に約99億1,500万円の売上高を計上し、増収をはたしていた。
コロナ禍が長引くほど中小規模のホール事業者にとって、廃業による閉店や期間の定めがない休業といった決断は身近なものになる。パチンコホールの閉店は地域の娯楽文化の消失なのか。それとも、再開発によって街に新たな賑わいを創出する好機なのか。遊技業界の動向が注目される。
【代 源太朗】
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