教育の公正さと機会均等を保障 1人ひとりのより良い将来のために
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福岡市議会議員
自民党福岡市議団総務会長
稲員 稔夫 氏より公正で質の高い教育を
稲員稔夫氏は2015年に福岡市議会議員(中央区)に初当選、21年6月から自民党市議団総務会長を務める。中央区は古くから住む商工業者も少なくない一方、転勤などによる流出入が多く4年に一度の選挙のたびに有権者の1〜2割が入れ替わる激戦区だ。稲員氏は福岡市の地域社会が持続できるよう、「思いやりの心」をもって地域の問題に取り組むことを信条としている。
稲員氏はSDGsについてもっと勉強したいと意欲を示すが、これまで取り組んできた重点課題の1つがSDGsのゴール4でもある教育であり、子どもの教育の公正さを強調する。周囲に学習塾が多いことから、学力の高い生徒も多いが、生徒間の差も大きい。塾の講師は学校での教え方が回りくどいと指摘、公立校の校長もそれを認めており、理由については「以前からそのように教えているから」という。
稲員氏によれば、授業の方式に関する法令上の規定はなく、公立学校においても校長の裁量で授業を一定程度自由に行うことが認められている。基本的な説明は定評のある教員による動画で行い、教室の教員は個々の生徒の学習段階や疑問点に合わせて指導してまわるスタイルの授業進行を試してみてはどうかと考えている。
また、教員の教える力の差もクラス間の学力の差となって現れる。稲員氏は小中学校の教員が、優秀な教員の授業の動画などを見て研鑽を積むことができるよう働きかけた。従来、福岡市の学校では、そうした動画を校内のPCでしか見ることができず、勤務時間中に見る時間がとれずにいた。現在は、スマホ、タブレットなどで視聴できるようになり、コンテンツも以前より充実している。
職業選択の多様性を保障
稲員氏が関連して重視するのが機会均等(ゴール10)。自営業を営む親が我が子に「将来家業を継げばよい」という考えを持つことで、子どもの将来の選択の幅を狭めてしまうという現状もある。稲員氏はこうした考えに対して、「子どもが家族と同じ職業に就くにしても、いろいろな選択肢があることを知ったうえで選ぶのが望ましい。また、将来その職業を取り巻く環境が変わっているかもしれない。もしものときのために、選べる選択肢を増やすのが教育の役割」とうったえる。
動物園を通した教育にも注力している。福岡市動植物園には以前ゾウ、シロクマ、ゴリラなどがおり、福岡市はミャンマーからゾウを呼ぶ手配を進めている。稲員氏は、ほかにもサイなどの動物を動植物園に呼ぶよう議会質問で提案をしている。子どもがこれらの動物と触れ合うことを通して、現地で住民の住宅地・農地確保のため進行する森林伐採など、世界のさまざまな事情や問題について思いをはせる機会になればと考えてのことだ。新型コロナウイルスの感染拡大および軍部クーデターによりストップし、予定より遅くなるが、引き続き尽力する予定だ。
<INFORMATION>
所在地:福岡市中央区赤坂3-1-24
TEL:092-714-1080
<プロフィール>
稲員 稔夫(いなかず としお)
1973年生まれ、福岡市出身。97年国際武道大学卒業。2015年福岡市議会議員初当選(中央区、2期目)、21年6月から自民党福岡市議団総務会長。関連キーワード
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