縄文道とアニマルスピリット~縄文道――武士道――未来道(前)
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(一社)縄文道研究所
NetIB-Newsでは、(一社)縄文道研究所の「縄文道通信」を掲載していく。
今回は第86号の記事を紹介する。先月30日ホテルニューオータニで林芳正外務大臣の早朝勉強会が開催された。今年度予算と経済情勢ということでの講演で、コロナ後の成長と分配の好循環を生み出す今年度予算の大綱の紹介があった。
このメッセージのなかで以下のメッセージが印象的であった。
「コロナ後の新しい社会の開拓に向けて、デジタルトランスフォーメーションや脱炭素化、『人』づくりへの投資などへの取り組みなどが一層重要となるなか、他の先進国との間に生じてきた所得や競争力の差を縮小するためにも、企業においては、リスク回避や横並びの意識を排して、アニマルスピリットを取り戻し、イノベーションに挑戦することが期待される。」
このアニマルスピリットはまさに縄文文化で鍛えられた縄文人のスピリットである。別名ハングリースピリットでもある。
日本は第二次世界大戦後、見事に復興に成功し経済的にもGNP 世界第二位の国に躍り出て、ある意味では奇跡的成長を遂げた。国民は経済的豊かさのなかで安心と安定を勝ち得てきたといえる。
世界はコロナの蔓延、ウクライナ戦争、中国の台頭、北朝鮮のミサイル危機、さらに日本国内の所得格差拡大、少子高齢化の進展で、令和になって内外で危機意識が高まってきている。
また、世界的著名な歴史家、イスラエルのユヴァル・ノア・ハラリ博士が以下のようなメッセージを発している。
「現代人の危機は産業革命以降、人類は文明の進歩で、本来人間に備わっている5感が退化しさらに6感も衰えていることが危機である」と警鐘を鳴らしている。
日本には約1万4,000年継続した世界に誇り得る縄文文化が存在する。文化とは文化人類学者のクリフォード・ギアツ博士が以下のような定義をしている。生活様式(衣食住)、社会構造(政治、経済、社会)、世界観(歴史、宗教、哲学)、価値観(倫理、道徳、美意識)すべては歴史がこれら文化のすべてを生み出す。
縄文文化は狩猟、漁労生活を中心に農耕文化も共存してきたことが考古学者によって判明している。
・縄文人は自然と共生しながらも常に自分たちの日々の生活の糧を獲得するのに必死であった。
・獲得するためのさまざまな道具の作成に創意工夫し、食物の貯蔵方法もさまざまな工夫を凝らしていた。
・天候、海の干満、台風、地震など、あらゆる自然と対峙して生き抜いてきた逞しい挑戦者であった。以上を整理すると縄文道スピリットはアニマルピリットで、現代に求められる以下3点の精神性を有していた。
・リスクテイカー
・イノベイター
・チャレンジャー(つづく)
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