空への最短切符はIAAにあり~エアライン専門校の強さの秘密(3)
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インターナショナルエアアカデミー
航空業界において、トップクラスの就職実績を誇るエアライン専門校がある。インターナショナルエアアカデミー(以下、IAA)(本校:福岡市中央区天神、永江靜加学院長)だ。IAAの強さの秘密を同校と学院長の永江靜加氏から探る。
謙虚さと感謝の気持ちが接遇の基本
「人間力・マナー偏差値」の高い人材を多く輩出してきたIAAだが、はじめから順風満帆だったわけではなかった。永江靜加氏は起業したばかりの頃の自分を「経営の知識もなくお金の苦労をしたことのないお姫様だった」と振り返る。開校1期目の入校生はわずか6名。授業料では運営費が賄えず苦しいスタートとなった。翌年に26名の2期生を迎えたが、厳しい状況は変わらず、「もうダメだ・・・。死んだほうがいいんじゃないか」と落ち込む日々が続いた。
しかし、ピンチとチャンスは紙一重。永江靜加氏は苦境を乗り切る方法を必死になって考え、夜間講座や社員研修、講演会を行うことを思いつく。客室乗務員時代の経験やノウハウをフルに活かせる分野ということもあって迷いはなかった。すぐさま実行に移した甲斐あって業績は3年目から黒字に転換。「事業が最初から上手くいっていたら、このような発想は浮かんでいなかったでしょう」と語る永江靜加氏は、今や社員研修や講演会に引っ張りだこの存在だ。
会社を軌道に乗せようと四苦八苦するなかで気づかされたことがあった。それは、相手を思いやる謙虚な気持ちを忘れてしまっていたということ。永江靜加氏は女性の社会進出がまだ珍しい時代に29歳という若さで起業した。根底に「男の人に負けたくない」という気持ちがあったのだろう。男社会を強く生き抜こうとするあまり、客室乗務員時代に学んだ「おもてなし」の精神を忘れ、気づかないうちに肩肘を張ってしまっていたのだ。何をやっても上手くいかなかった最大の原因はそこにあった。
初心に帰ることを決め、自身の「おもてなし」スキルに磨きをかけた。スキルとは言ったものの、「おもてなし」は相手をきちんと見つめ大切に思うことから始まる。相手を大切にしたいと思い臨むと相手の態度が変わった。「若い女経営者」としてではなく「IAA社長の永江靜加」として接してくれるようになったのだ。少しずつ周囲に人が集まるようになり、支援してくれる人も増えた。そうして迎えた設立から30周年。自然と口にしていたのは「わたくしは、本当に人の運に恵まれました」という感謝の言葉だった。
(つづく)
【山崎 由梨奈】■インターナショナルエアアカデミー
本校所在地:福岡市中央区天神3-4-5 ピエトロビル10階
学院長:永江 靜加
URL:http://www.iaa.co.jp/関連記事
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