2024年11月23日( 土 )

世界の民主主義の危機と多国間主義(6)

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Devnet International 創始者
ジャーナリスト ロベルト・サビオ 氏

 Net I・B-Newsでは、世界の有識者約14,000名に英語等10言語でニュースを配信する「OTHER NEWS」(本部:イタリア)に掲載されたDEVNET INTERNATIONALのニュースを紹介している。今回はDEVNETの創始者でガリ元国連事務総長の秘書室長を務めたロベルト・サビオ氏から寄稿していただいた記事を掲載する。

3.タイムテーブル

世界平和 イメージ    2022年末までに書記や招集者を見つけ、質問を練るのに必要な時期をあてがうのが妥当だろう。アメリカン大学教授のカテドラル・ホール・ガードナー、社会学者のボアベンチュラ・ドス・サントス、社会活動家のフランシン・メストラム、平和大学学長のフランシスコ・ロハスらが参加し、現在最終策定はコミュニケーション教育学が専門のアドリアナ・フェルナンデス、チリの名士ホセ・パルドの手に委ねることにする。

 「全国反省の日」は2023年の春に開催される可能性がある。ウクライナ戦争、アメリカや中国、フランス、イギリスの政治状況、エネルギー危機、多くの国の飢餓、気候変動の状況、ラテンアメリカの新進党政権の結果(ペトロとボリック)、おそらくイタリアの右派政権の登場とブラジルのルーラの復帰などが議論されよう。これを通じてNDRの最新情報を得ることができるだろう。

 一方、6月末には地域会議を開催せねばならない。そして10月の初めには世界会議、宣言、行動計画が完成することになる。これは、メディアや世論に影響を与えるには非常に良い時期であり、12月までにこのプロセスを機関や政策立案者に浸透させるためのロビー活動を行うことができる。

 あるいは、9月に世界会議を開催することもできる。しかし、この月は通常、国連のハイレベル会合や、欧州連合やその他の国際機関の活発な活動など、イベントが目白押しである。

 ロシアや中国が参加する可能性は低いが、もし参加するのであれば、その参加者の旅費は問題ないが、他の人が自費で世界会議に参加したいのであれば、歓迎すべきことであろう。

 地域会議の参加人数を予測することは不可能であるため、2日間の開催を考えているが、参加人数は毎回最大30人とする。参加者が30人を超える場合は、参加希望者全員の意見を聞くまでセッションが行われる。この場合、地域招集者は数回の会議を招集しなければならない。過去の経験から、世界会議に参加するために費用を負担する人は少ないと思われる。

 地域会議の議長は、おそらく地域会議を開催する町の出身者となるであろう。また、地域の最終報告書は、全国的な報告書を集計した学識経験者が、行動への提言を含めて作成することになる。

4.まとめ

 大きな取り組みであるが、関心をもち、志を同じくする多くの機関が参加すれば実現可能である。

 緊急に行うべきことは、事務局の仕事をするのに適した組織を見つけ、総合コーディネーターを雇い、サポートグループの可能性のあるすべてのメンバーと連絡を取り、コネクターを見つけ、彼らに詳細を提供することである。

 ゼネラル・コーディネーターは、プロジェクトを正式に担当する組織と同じ町にいる必要はない。経験値が最も重要な資格基準となるはずだ。

 また、この組織は、資金の受け取り、その管理、財政報告も行うことになる。先に述べたように、マドリッドの平和文化センターがこの役割をはたすことを申し出ており、他の組織もその可能性を検討している。

 もちろん、資金集めも始めなければならない。しかし、必要な金額は多くの財団から簡単に支給されるにちがいない。また、支援団体のなかには5,000ドルから1万ドルの小額の助成金を提供できるところもある。私の考えでは、大規模かつ適格な動員や、民主主義や多国間主義といった本質的な価値の擁護と比較すれば、20万ドル以下という金額はまったく正当なものである。

 いずれにせよ、民主主義と多国間主義の衰退をこのまま放置しておくわけにはいかない。この計画は、志を同じくするエリートの動員を予見しており、改宗者への説教という批判もあろうが、世界的な動員を求めることは、個々の行動で見失われた意識や良心を呼び覚ます因子になり得ると考える。よって、「全国反省会」と「地域会議」が同じ日に世界中で開催されることは、非常に象徴的なことだと考えている。今、失われつつある共同体意識、帰属意識を再び呼び起こそう。

 いずれにせよ、アザーニュースはサポートグループの一員として、メディアキャンペーンに積極的に参加する予定である。

(了)

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