原爆と原発の「悪魔の双子」と訣別する選択
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NETIBでは、政治経済学者の植草一秀氏のブログ記事から一部を抜粋して紹介する。本日は、世界経済が一部の巨大資本に握られていることを一般市民は知るべきであるとする、8月3日のブログを紹介する。
私が金融市場の前線で金利、為替、株価の動向を分析していたときに、「政治経済学的な分析」の重要性を常に強調していたのが、直系の担当役員だった。
経済金融分析における基本視点は、この上司の示唆によって身に付けたものである。
この上司が興味深い本として紹介したのが、広瀬隆氏による『ジョン・ウェインはなぜ死んだか』1982年12月(文藝春秋)『億万長者はハリウッドを殺す』上下 1986年4月(講談社)だった。そして、この広瀬隆氏が1991年に刊行した衝撃の著書が『赤い楯―ロスチャイルドの謎』上下 1991年11月(集英社)だった。福島の原発事故が発生した半年前には、『原子炉時限爆弾 大地震におびえる日本列島』 2010年8月(ダイヤモンド社)を刊行されている。
1896年6月15日に発生した明治三陸沖地震で岩手県綾里に38.2メートルの津波遡上高が記録されていることを指摘。太平洋沖で巨大地震が発生し、津波によって原発が過酷事故を引き起こすリスクが差し迫っていることを指摘した。『ジョン・ウェインはなぜ死んだか』『億万長者はハリウッドを殺す』は、がんや白血病で死んだハリウッドスターの死因とネバダ州で行われていた大気圏内核実験の因果関係を示唆した著作である。
私の上司は、広瀬氏のこうした分析視点に着目していたのである。
「「経済金融の諸現象の裏側にあるさまざまな事象」を正確に理解して、初めて表面に出てくる経済、金融の変動を読み解くことができる。」
世界経済を支配しているのは、実はひとにぎりの巨大資本である。
そして、巨大資本は、世界経済を支配するために、情報空間を支配する。情報空間を支配するためには、政治権力を支配し、情報機関を支配することが必要になる。世界経済を支配する巨大資本は、現実に、この二つを実行している。だから、一般の市民は、知らぬ間に、その支配下に置かれてしまっているのである。
広瀬氏が新著『東京が壊滅する日――フクシマと日本の運命』(ダイヤモンド社、1728円)を刊行した。
出版社による内容紹介には次のように記される。
「壮大な史実とデータで暴かれる戦後70年の不都合な真実!51の【系図・図表と写真のリスト】と科学的データで迫る知的興奮の書!タイムリミットはあと1年しかない!今、おそるべきことが日本人の体内で音もなく進行している!次の被害者はあなただ!」著者はあとがきでこう指摘する。
「地震と噴火の発生点を点で結ぶと、東日本大震災の“余震”だけではなく、大震災前から続いている日本列島全体を揺さぶる太平洋プレートの動き」が、”新たな地震“を起こしていることは明らかだ。日本最大の活断層・中央構造線が動けば、鹿児島の川内原発と愛媛県の伊方原発は一撃で吹っ飛び、日本は壊滅する。いや、妙に静かな福井県の若狭には東日本大震災以降4年分の地底エネルギーが大量にたまっているから、この”空白域“が一番先に動くかも知れない。それでも原発の再稼働にゴーサインを出してきた重大犯罪者の原子力規制委員会と原子力規制庁を、日本が全滅する前に解散させることが、第一だ。」
福島の現実を、誰よりも正しく、的確に予測した広瀬氏の言葉であるだけに、軽視できない。
すべての日本国民が熟読し、現実の背後にある、この世の巨大なメカニズムを知っておく必要がある。※続きはメルマガ版「植草一秀の『知られざる真実』」第1208号「原爆と原発の「悪魔の双子」と訣別する選択」で。
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