「中国式現代化」新社会体制造りが始まる(前)
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今年10月に行われた第20回中国共産党大会で、「中国式現代化」といったコンセプトや目標が掲げられた。習近平総書記が中国最高指導者となって10年、こうした奮闘目標を打ち出したのは初めてであり、この目標は中国共産党と中国人民をさらに「人類の文明や英知に貢献」するものへと引き上げるとしている。
その「中国式現代化」とは、一体どのようなコンセプトや目標なのだろうか。
習総書記は政治報告で、「中国式現代化とは、共産党が指導する社会主義現代化であり、各国共通の特徴も備えたうえで、国情に基づく中国の特色も備えている。その主な特色とは、人口が非常に多いなかで、全人民が共同富裕となり、物質文明と精神文明が協調し、人と自然が仲良く共存し、平和的な道を行くという現代化である」と指摘した。
すなわち「中国式現代化」とは、人類のパーフェクトな社会の姿なのである。
(1)人口が非常に多いなかでの現代化であり、一部の人や地域の現代化ではない
中国の人口は世界最タの14億人で、世界の人口の17.5%を占める。こうしたなかで「現代化」をはたし、それを享受すること自体が大変な挑戦であるが、そのことは当然ながら社会や経済の成長も含んでいる。14億の中国が理想とする現代化を果たせば、それはつまり世界最大の「現代化」集団となり、世界への影響力も大変なものになる。
(2)全人民が共同富裕となるもので、一部の人だけが富裕となる現代化ではない
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「習近平新時代」10年間の実績中国は李克強首相の言葉通り、月々の所得が1,000元(約2万円)以下の人が6億人もいて、都市部と農村部、沿海部と内陸部の地域間格差が大きく、資産が著しく不均等である。「中国式現代化」とはつまり、中国人全体が「共同富裕」になることで、かつて鄧小平氏が訴えていた、「一部の者が先に豊かになる」というものではない。よって社会の分配体制を大きく変えていく必要があり、業界や地域の格差を徐々に縮小し、機会均等や結果の公平化を進め、共同富裕となる社会を築かなければならない。
(3)物質文明と精神文明が協調する現代化であり、経済成長や物質文明のみを重視し文化の栄養分や浸透を疎かにした「心の荒廃」を招くいびつな現代化ではない
この「現代化」は主に経済や文化に関するもので、経済、技術、文化などで物質文明と精神文明の協調を重んじることで物質と精神の関係を体現する。中国は今後、質の高い発展に力を入れ、経済面で質のある向上と量の適切な成長をはたし、文化への自信や力をつけ、高まりゆく精神的文化へのニーズを満たし、物質文明と精神文明を互いに広めて共同発展を実現する。
(4)人と自然が仲良く共存する現代化であり、環境を犠牲にして経済成長をはたすものではない
この「現代化」は主に生態環境に関するものである。大自然は人類が生存し発展する基礎であり、習総書記が訴える「澄んだ水と青い山こそが金山であり銀山である」との考えに沿って、人と自然が仲良く共存するハイレベルな計画に立脚し、美しい中国を築き、山、水、林、畑、湖、草、砂地をすべて粘り強く保護、整備し、生態を第一に、節約・集約化し、工コで低炭素なかたちで人と自然を仲良く共存させていかなければならない。
(5)平和的な道を行く現代化であり、「国強必霸」という霸権主義や「自己中心的」な強権主義の現代化ではない。
この「現代化」は主に政治外交に関するものである。世界と新しい関係を築き、「共に話し合い、共に建設し、共に分かち合う」とのグローバルガバナンスを実行し、人類運命共同体を築いていく。
(つづく)
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