エフ・ジェイ ホテルズ、海外リピーター急増の秘訣(前)
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(株)エフ・ジェイ ホテルズ
国際的なブランド力を誇るグランド ハイアット 福岡、ハイアット リージェンシー 福岡を運営する(株)エフ・ジェイ ホテルズ。インバウンドの恩恵を多分に受け、アジア諸国からの観光客が急増中だ。新感覚のスマートホテル、フォルツァにもインバウンド効果が見られることが、同社の経営を後押ししている。
スマートホテル「フォルツァ博多」の思わぬ効果
贅沢な雰囲気を提供できる新感覚のビジネスホテルをスマートホテルと称し、「ホテルフォルツァ博多」の名で福岡市内に開業したのは2012年のこと。対象は国内宿泊客を見込んでおり、インバウンド効果を想定したものではなかった。しかし、ふたを開けてみると、稼働率が90%と伸長するなか、そのうち2割を外国人客が占めるようになった。
フォルツァは団体を取らず、個人がネットで予約するのが特徴。ネット予約はLCC(格安航空会社)との親和性が高く、これが国内外の宿泊客から選ばれる要因になっている。また観光客ともなると、家族単位で2人、3人と宿泊するパターンが多い。同ホテルの集客率においても、通常のビジネスホテルよりも良い成績を収めている。現在、フォルツァシリーズのホテルは大分と長崎にある。今後は九州各地にフォルツァを増設することも検討されている。同社のようにシティホテルからビジネスホテルまで備えている場合、コストを抑えられるビジネスホテルで挙げた収益を、シティホテルの維持費に掛けるのは1つの戦略だ。グランド ハイアット 福岡とハイアット リージェンシー 福岡を持つ同社にとっても例外ではない。もともとフォルツァシリーズの設立にも、スマートホテルを提案することで収益を上げ、シティホテルのクオリティをさらに高めるために投入したいという狙いがあった。つまり「心地よい空間によるおもてなし」を重視し、内装整備に注力してきた同社の経営理念がスマートホテル、フォルツァを生んだのだ。この効果がインバウンドにまで及んだのは嬉しい誤算だった。だが、フォルツァ設立の背景に、「来るべきインバウンド隆盛期の到来に備えてシティホテルのクオリティを高めたい」という意図があったのであれば、フォルツァはまさにその期待に応えたものだと言える。
(つづく)
【黒岩 理恵子】<COMPANY INFORMATION>
代 表:橋口 和夫
所在地:福岡市博多区博多駅東2-14-1
設 立:1978年3月
資本金:9,950万円
TEL:092-473-7117関連キーワード
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