中国Z世代、自宅に「マイユートピア」をつくる
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中国のZ世代は今、従来の家の間取りに加えて、1m2ほどの書道スペースや瞑想スペース、カフェスペース、バレエの練習スペース、ミニフラワーパークといった「くつろぎ空間」をつくり、自分の個性を表現する場としたり、忙しい仕事の合間に、気分転換して、楽しい気持ちを取り戻している。
1m2の癒し空間
90後(1990年代生まれ)の三壹小嶼さんは2022年初めにちょっとした手術を受けたのをきっかけに、もっと楽しく生活できるようにと、書画を趣味とするブロガーになることにした。そして、8日間かけて、食卓を置いていたスペースを、伝統的な中国スタイルと現代的スタイルを融合させた書画スペースに改造し、「1m2精神遊牧」空間と命名した。
読書しながら小休憩をとったり、友達とおしゃべりをしたりすることのできる中国テイストの個性的な空間には、彼女の青春や素敵な個性が詰まっている。デザインのインスピレーションについて、三壹小嶼さんは、「デザインとはまったく関係のない経済学を専門に学んだものの、ドラマによく登場するような素敵な書斎や陳列棚、インテリアなど自分の気に入ったものやデザインがあれば収集することが趣味。この空間では、テーブルを喫茶用としても読書用としても、時には食卓としても使えることができる。私はここを家族がゆっくり座って、ほっこりくつろげる場所にしたかった」と話す。
「狭いと思うかもしれないが、うまく収納しさえすれば、結構大きな空間になる。読書や習字をしたり、お茶を飲んだりするのに最適。友達が自宅に来ることも増えた」と話す。この1m2の空間が三壹小嶼さんの生活を次第に充実させているといい、「SNSで『書斎』を披露することで、小遣い稼ぎの場ともなっている。『自宅にほっこりできる空間をつくりたいのでアイデアを出してほしい』というメッセージを女性からもらうことがある。とてもやりがいがあり、自分の美的感覚がほかの人に影響を与えたり、助けになったりしていると考えるととてもうれしい」と話す。
賑やかな街中の自宅に「1m2のユートピア」
本職はテクノロジー会社のデザインディレクターという上海に住む@克拉克Clarkさん(ハンドルネーム)には、「ホームファニシングブロガー」という「肩書き」もある。Clarkさんは19年、友人から1940年に建てられた戸建を借りることになった。Clarkさんは部屋のなかに外の環境に合わせた独特の雰囲気を放つワークスペースをつくり、さらに、バルコニーで花を育てるようになった。とても狭いが、その2つの空間が快適度を効果的に高める設計になっている。そして、彼のSNSアカウントには今、たくさんのフォロワーが集まっている。
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中国Z世代の消費トレンド、内外のブランド品への関心高く以前は植物を枯らしてばかりだったというClarkさんは、「バルコニーを使って、植物を栽培したいと思った。栽培する植物の種類が増えるにつれて、心地よいフラワーパークになっていった」と語るように、少しずつ園芸の腕を上げていった。植物のほか、バルコニーにはキャンプ用のイスやstooping(もともとは「かがむ」という意味。まだ使える廃棄物を拾うという意味で使われている)してきた家具が並んでおり、活気あふれる室外空間となっている。
バルコニーのフラワーパークは規模こそ小さいものの、Clarkさんは、「幸福感が増したほか、新型コロナウイルス感染拡大期間中も、自宅で充実した時間を過ごせた。過去3年、自宅にいる時間がとても増えたが、屋外にあるバルコニーのおかげで、外の世界とつながっていると感じることができ、心を落ち着かせることができた」と「1m2のバルコニーフラワーパーク」がたくさんの収穫をもたらしてくれたことを語る。Clarkさんにとって、この「1m2のバルコニーフラワーパーク」はまさにユートピアだ。とくに日差しが心地よい日になると、Clarkさんはバルコニーで、読書をしたり、お茶やコーヒーを飲んだり、写生をしたりと、ゆっくりとした時間を過ごすという。
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