「陰謀論」とは何か。
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NetIB-Newsでは、政治経済学者の植草一秀氏のメルマガ記事を抜粋して紹介する。今回は、重大な事象に対する「陰謀論」のレッテル貼りについて論じた4月20日付の記事を紹介する。
重大な事象に関して、「邪悪で強力な集団(組織)による陰謀が関与している」と断定したり信じたりする行動を「陰謀論」と表現する場合が多い。しかし、定義はあいまいであり、有力な「仮説」について、明確な根拠なしに、これを否定したいときに「陰謀論」というレッテルを貼ろうとする者が多いように見受けられる。
「陰謀」とは「悪だくみ」のこと。
良いことを計画する場合には「陰謀」の言葉を用いない。悪いことを計画するときに「陰謀」という言葉が用いられる。世の中に存在する「計画」のなかには「良い計画」と「悪い計画」がある。悪いことを計画する「悪だくみ」は存在する。
現実に存在する「悪だくみ」が存在するときに、その発覚を恐れる勢力、その「悪だくみ」が露見することを阻止したい勢力が用いる言葉が「陰謀論」である。
現存する「悪だくみ」を的確に指摘する者が出現することがある。このときに、この主張者の主張に多数の市民が影響を受けることを恐れるとき、この主張に「陰謀論」とのレッテルを貼る。
一般市民が「悪だくみ」を的確に指摘する言説に影響を受けないように、印象操作を図るのが「陰謀論」である。従って、「陰謀論」という言葉が用いられるときに、より強い注意を払うべき対象は、「陰謀論」で名指しされる発言者ではなく「陰謀論」だと主張する糾弾者の側である。
すべての者が目にしてきた重大事案のなかに、「悪だくみ」によって実行された事案は無数に存在するだろう。人間という存在のなかに「邪悪」が潜んでいる。「正義」や「誠実」も存在するが、他方に「不正義」「不正」「邪悪」「悪質」も無数に存在する。
権力を有する者が「善良」「正義」「誠実」である保証など存在しない。権力を有する者が「不正義」「不正」「邪悪」であった例は枚挙に暇もない。従って、人々に広く知られる歴史事実のなかに、「悪だくみ」によって遂行された事象が多数存在することは間違いない。
仮に、「悪だくみ」によって実行された歴史的事象について。その事実を的確に指摘する者が存在するとき、この指摘者の言説は「陰謀論」ではない。歴史の真理を指摘した正当な言説でしかない。
2001年に発生した911同時多発テロ。2022年2月に拡大したウクライナ戦乱。国連で賑わう「地球温暖化仮説」。そして、安倍晋三元首相銃殺。さまざまな重大事象が存在する。
※続きは4月20日のメルマガ版「植草一秀の『知られざる真実』」「『陰謀論』という批判の本源」で。
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