西日本シティ銀行募金強要に関する西南学院の意見
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学校法人 西南学院
西日本シティ銀行行員がデータ・マックスに告発した常務執行役員の募金強要という内部事情は、西南学院創立100周年事業にまつわる内容だった。特別取材班は、本件の調査にあたり西日本シティ銀行に幾度となく取材を申し込んだが、同行の対応は一貫して「取材拒否」。行員への箝口令も敷かれた。
同行が募金強要に至る経緯として、「学院側からの圧力ではないか」という噂もささやかれていた。そのため、事実関係を明らかにするべく、同学院総務部を訪ねた。なお、内部告発の詳細は過去記事を参照してほしい。学校法人西南学院は来年2016年に創立100週年を迎え、今後も引き続き講演会や記念式典、コンサートなどさまざまな事業が展開される。
100周年記念事業の計画では、事業費見込総額172億円、そのうち募金目標額が30億円、募金期間は2013年7月から2017年3月末までの3年9カ月間。募金の目標額30億円については、同窓会など関係組織と学院側が協議し理事会で決定されたが、金額設定の経緯は公表できないと同大学総務部は言う。
13年7月より、教職員など学内向けに募金活動がスタートし、13年12月に「募金事業ホームページ」を開設。また西南OB向けに寄付を募る書面を送付するなど学外への活動を広めている。さらに100周年記念募金事業推進委員会を中心に、企業への働きかけも行っている。
すでに募金活動開始から2年が経過しているのだが、現在、寄付された募金の総額は約3億8,000万円だという。残すところ1年半、30億円に達する見込みはあるのだろうか。まずは単刀直入に、西日本シティ銀行の募金活動に関して学院側から強制的な働きかけがあったのかを訊いた。
「そういったことは決してありません。当学院では、10年前の90周年に募金活動をしたぐらいで、募金活動の経験というのがほとんどありません。そういったなかで募金活動を我々教職員をはじめ、同窓会や同窓生の皆さんにお願いしています。今回の西日本シティ銀行さんの件は、積極的に取り組んでいただいた結果ですので、申し訳ないという気持ちです」と総務部長。
西南学院は、1916年に米国南部のバプテスト派の宣教師によって創立され、建学の精神として創立者の遺訓「西南よ、キリストに忠実なれ」がある。キリスト教の人間観、世界観が基盤となった校風に、募金を大々的に集めるといった観念は薄いようだ。
「当学院にはOB・OGの窓口業務やサポート業務を行い、OB同士の交流会などを取りまとめる、同窓会事務局があります。ただ、OB同士の集まり自体は地域ごとに各県支部があったり、職業ごとでも職域支部があったりしますので、一括して状況を把握するというのは現状難しいのです」とも語った。募金目標額にほど遠い現状から、募金活動の経験が浅い西南学院の課題は大きいようだ。100周年に向けてさまざまな事業が今後も展開していく西南学院。HPに100周年記念事業のサイトがあるので、ぜひ同窓生はチェックしてほしい。
【特別取材班】
▼関連リンク
・西日本シティ銀行内部事情、常務が募金強要?(1)<COMPANY INFORMATION>
学校法人 西南学院
開 学:1916年
創業者:C.K.ドージャー
URL:http://www.seinan-gakuin.jp/関連記事
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