2024年12月22日( 日 )

保守政治家・鬼木誠氏と旧統一教会との関係(5)

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 最近とんとニュースにならなくなった教団と政治家の関係について、4回にわたり鬼木誠・衆議院議員(自民党・福岡2区)と旧統一教会の関係を取り上げてきた。そもそもの関係を深堀りしていくと、ある政治家OBと旧統一教会の関係にたどり着いた。

 あるOBとは鬼木氏の前任である山崎拓・元自民党幹事長である。旧統一教会とは極めて関係が深かった。山崎氏は、中曽根康弘氏の派閥に属した時期があり、中曽根氏は、合同結婚式にメッセージを寄せるほど教団とは近しかった。旧山崎派に所属した福岡5区の原田義昭・元環境大臣も同様である。

 2002年に『週刊文春』が山崎氏と、旧統一教会関係者の女性との親密な関係を報じていた。福岡市内には、教団の施設が複数あり、活動は活発に行われている。09年に福岡県警が博多区内の教団系の販売会社などを家宅捜索した際に、会社代表者の自宅から、文鮮明教祖への決意表明文などが押収されており、国家公安委員会に報告されるほど重大事案の扱いであった。大事な点は、山崎氏はこの時期落選していたが、落選してからも山崎派会長職を12年に石原伸晃氏に譲るまで務めていたことである。

 旧統一教会は、正体を明らかにせず政治家に接近してくる。山崎氏の後継で、若手政治家であった鬼木氏を取り込もうと接近したのであろう。ある意味、鬼木氏は被害者だったといえる。しかし、政治家として国益を左右する重要な立場にある以上、「被害者」という位置づけで正当化される問題ではないことを、鬼木氏自身も、またほかの政治家諸氏も重々自覚すべきである。

(了)

【近藤 将勝】

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