維新伸長が意味するもの
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NetIB-Newsでは、政治経済学者の植草一秀氏のメルマガ記事を抜粋して紹介する。今回は、広島サミットの模様、直後に明るみに出た岸田首相一家の公私混同の振る舞い、そしてマイナカード問題などを通じて岸田政権の対米隷属の本質を改めて指摘。これを補完する維新勢力の伸長を阻止すべきとする、6月26日付の記事を紹介する。
6月16日付ブログ記事「ジリ貧続き解散好機到来せず」(https://x.gd/iHAJi)に岸田内閣のピークはサミットと書いた。サミットはピークを意味する言葉。サミットがサミットになる。
サミットを広島で開催することには意義があった。もし、サミットの内容をそれにふさわしいものにしたのなら。
日本は広島と長崎に原爆を投下された。文民が十万人単位で瞬時に虐殺された。史上空前のジェノサイド。戦争犯罪の極致である。日本の被害はこれにとどまらない。東京をはじめ、全国の主要都市が焼夷弾空襲によって破壊された。焼夷弾攻撃は爆風と火災によって文民を焼き殺すジェノサイド。これらの戦争犯罪を実行したのは米国である。米国大統領を広島に招聘するなら、「痛切な反省」と「心からのお詫び」を求めるべきだ。日本は敗戦国。しかし、曲がりなりにも独立を回復したのなら、毅然とした姿勢で米国に向き合うべきだ。
しかし、岸田首相が「広島ビジョン」で示したのは「核兵器は役に立つ兵器」というもの。バイデン大統領は原爆資料館に核のボタンを持ち込んだ。岸田首相はサミットにウクライナのゼレンスキー大統領を招いた。いま国際社会が追求するべきことは戦乱の終結を誘導すること。武器支援の拡大、戦争の拡大を推進することでない。しかし、広島サミットはNATO軍の決起集会にしかならなかった。
日本は憲法で戦争放棄を定めている。もちろんNATOにも加盟していない。ところが、岸田首相は嬉々としてNATO首脳会談にも出席する意向。NATO部局を日本に設置する動きもある。米国の命令で日本は軍事費を倍増した。この血税が何に向かうのか。米国の軍産複合体への上納金になるだけだ。
広島サミットは岸田首相の本質を浮き彫りにするものになった。メディアが広島サミットをはやし立てる報道を繰り返すから、何も考えない国民がなんとなく内閣支持率引き上げに加担したが、中身がなければメッキはすぐにはがれる。
※続きは6月26日のメルマガ版「植草一秀の『知られざる真実』」「維新伸長が意味するもの」で。
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