2024年11月24日( 日 )

税理士業務のDX化と財務コンサルを軸に、新代表と新事務所ビルで新たな船出

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アストル税理士法人

福岡・飯塚で40年超

アストル税理士法人    41年にわたって税理士業務を行ってきた林田税理士事務所は、2017年8月、フランス語で「恒星、星、天体」を指すastre(アストル)を冠したアストル税理士法人として新たな道を歩み始めた。

 「家業からの脱却、そしてグループとしての規模拡大が、法人化の目的」──そう語るのは、創業者・林田俊一氏の子息で7月からアストル税理士法人の代表を務める林田俊貴氏だ。俊貴氏は、飯塚市や大牟田市での税理士事務所勤務を経て税理士登録。15年には福岡市博多区で税理士事務所を開業した。法人化と同時に、アストル税理士法人の福岡支店の支店長も兼務してきた。

林田俊貴氏
林田 俊貴 氏

    俊貴氏は開業以来、税理士による記帳代行に頼らない経理システムの導入に意欲的に取り組んできた。TKC財務会計システム(※1)を顧問先に導入するなどの支援を行い、経理システムの構築およびチェック、事業に関する提案、月に一度の客先訪問による業務把握と財務に関するアドバイスなどを行っている。法人化から間もなく6年、徐々に本店との連携により組織化も進んできたという。

 「顧客が儲かることが一番の喜びです。そして、その顧客がどんどん規模を拡大して成長していく姿をたくさん見たいですね。また、当法人の理念は、『当法人に関わるすべての方々を幸せにすること』です。顧客だけでなく、従業員にも幸せになってもらわなければなりません」と俊貴氏は話す。

7月からは新体制へ

 俊貴氏は開業から、財務コンサルに注力してきた。かねてより、「AIなどテクノロジーの発展により、税理士業務はいずれ淘汰される」と危機感を抱いており、より高度化したサービスを提供していくことを目標に据え、税務申告に必要な決算資料の作成だけでなく、会計資料の正確性や適時性の確認、経営者が素早く正確に意思決定するためのアドバイスに力を入れてきた。

月次の決算書から、経営者の目標に沿って資金繰りの課題や事業の強みをアドバイスし、経営戦略をともに策定する。言語化しにくい部分を数字に裏打ちされた資料から言語化していく、というのが俊貴氏の考える財務コンサルだ。

 「経営者の目標を具現化することが我々に求められていることだと認識しています。グループとしての強みを最大限に生かして、顧問先と一緒に成長していきたいと思っています」(俊貴氏)。

 そして23年7月、コロナ禍の影響で予定より遅れたものの、グループの経営のバトンが継承された。創業来、グループを牽引してきた俊一氏が代表から退き、俊貴氏が新代表に就任した。

「社会に感謝し、成長を」

林田 俊一 氏
林田 俊一 氏

    創業者の林田俊一氏はこれまで、徹底した顧客・現場主義に基づき、アメリカや台湾、カンボジアなど海外各国への視察も精力的に行ってきた。

 また、「社会から受けた恩恵を還元するため」(俊一氏)に、18年7月から19年6月まで、福岡のライオンズクラブ(337-A地区)の地区ガバナー(※2)を務めた。そして、ガバナー任期を締めくくる19年6月、(一財)カンボジア地雷撤去キャンペーン(CMC)を通じて私財を提供し、カンボジアに小学校を落成。校名は氏にちなんでCMCセクソク林田小学校と名付けられた。小学校の落成式には、カンボジアの行政関係者や子どもたちも参加。バッタンバン州知事からは、感謝状と勲章も授与された。「何度もカンボジアを訪れましたが、若者の純粋さに触れ、感動するとともに教育機会の乏しさを感じていました。カンボジアの教育格差を少しでもなくし、セクソク村から多くの知識人を輩出できれば」と俊一氏は話していた。

 俊一氏は、「外から日本、そして飯塚を見つめる必要があります。我々の中心顧客である中小企業が海外進出するとき、いつでもアドバイスできるよう情報収集を続けてきました」と強調。さらに、「これから大きく変化していく時代を迎えます。それでも、我々の存在意義は顧客の困りごとの解決であることに変わりはありません」と言い、新代表の俊貴氏には、「これまでの蓄積を生かし、スタッフには愛をもって接し、社会に感謝しながら成長できる組織にしていってほしい」と加えた。

新事務所ビル間もなく着工

 新代表・俊貴氏は、「従来の税理士業務の必要性は薄れていくでしょう。ただ、会計を中心としたコンサルティングの役割は、これまで以上に求められるサービスとなってくるはずです。組織のあるべき姿について、まだまだ議論を進めていく必要があります。『税務』だけでなく、『経営助言』できる組織にすることが目標です」とこれからの組織の方向性を示した。

 福岡支店では一部業務をテレワーク化したほか、顧問先にもクラウド会計や将来の申請書類の電子化に備えた会計処理の導入を進めるなど、税理士登録した15年から早くも業務にDXを取り入れてきた。

 新たな船出に際し、老朽化した現事務所を解体し、新たな事務所ビルの建設を計画。鉄骨造・2階建の事務所ビルとなる予定だという。新代表および新事務所ビルとともに、40年以上にわたって積み重ねた知見、そして他士業とのアライアンスにより、同社は難易度の高い相談にも対応できる体制を整えつつある。次代を担う若手メンバーも育ってきた。グループで手がけてきた社会保険労務士業務や企業法務、経営指導、IT活用サポートなどの総合ビジネス支援サービスとのさらなる相乗効果を図り、より大きな挑戦を続けていく構えだ。

アストル税理士事務所
アストル税理士事務所

※1=会計事務所や税理士事務所、地方公共団体などの情報サービスを行う(株)TKC(栃木県)が提供する会計システム ^
※2=地区ガバナー:国際協会の役員として、国際理事会の一般監督のもとに、所属地区における国際協会の代表者 ^


<COMPANY INFORMATION> 
代 表:林田 俊貴
創 業:1982年6月 
設 立:2017年8月
本 店:福岡県飯塚市椋本509-5
TEL:0948-22-7427
福岡支店:福岡市博多区吉塚本町2-44
TEL:092-624-1170
URL:http://www.new-concept.co.jp/hayashida

<RECRUIT> 
募集職種:税理士補助・社労士補助・
     行政書士補助・事務員
応募資格:不問
問合せ先:0120-742-733(0948-22-7427)


<プロフィール> 
林田 俊貴
(はやしだ・としき)
1978年11月9日、飯塚市出身。嘉穂高校、東京経済大学、国士舘大学大学院を卒業後、飯塚市や大牟田市での税理士事務所勤務を経て、2015年2月の税理士登録と同時に林田俊貴税理士事務所を開業。17年8月の法人化にともない、アストル税理士法人の副代表となり、23年7月には代表に就任した。

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