【福大朔独裁政権崩壊(21)】現役学生の寄稿(4)なぜ教育にお金を使わないのか
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今回は現在福岡大学に籍を置く学生から寄せてもらった文章を掲載する。同学生は「徹底告発/福岡大・朔学長の裏面史」シリーズの記事を見て、大学の現状に驚くとともに、実状についてもっと知りたい、大学が良くなって欲しいとの思いから、当社の情報提供の呼びかけに応じてコンタクトを取ってきた。そしてその後も不定期に記事に関する感想や情報を寄せてきてくれた。
なお、文末の署名は学生の思いを体現した仮名としている。福岡大学の問題点(つづき)
前回は福岡大学の問題点について指摘してきたが、引き続き述べていきたい。設備の古さについてだったが、なぜ学生に投資してくれないのか非常に悲しく思っている。そのなかで出てきたのが、唐人町のこども病院跡地利用である。
積水ハウス(株)と福大の共同入札で122億という当初予算から大幅な増額をして優先交渉権を得た。他2グループの提示金額は、各々90億7,700万円と60億5,000万円であった。2位とは32億円もの差をつけて入札するとはどういうことなのか。
相場という概念はないのかとはなはだ疑問である。私は不動産のことはよくわからない。常人の考えでは理解できない。そこまで出して入札する価値があるのか。そこまでして病院をつくる価値はあるのだろうか。福大病院だけではだめなのだろうか。
福大病院でさえ年間で莫大な赤字を出しているのにもかかわらず、新病院で赤字を出したらどうする気なのか、説明してほしい。
第1に言いたいことは、大学病院をつくる前にすることがあるのではないかということだ。福大病院の建替えは建築基準法の関係から仕方ないとして、私たち本学の学生にはお金は回ってこないのだろうか。本学の学生のお金が医学部や病院に流れている事実も学生たちは知らない。
朔学長は学長選落選の3日後の9月20日に学生向けにメールを出した。そのなかの言葉に「学長の朔啓二郎です。私から皆さんに「学長メッセージ」を動画等でお伝えしています。学生の皆さんに関わることや福岡大学の将来の事等については、きちんと皆さんにもお伝えすべきと考えています」と書いてあった。
そう書くなら本当のことを学生にも教えてほしい。「こういうメリットがあるからこちらにお金を回しました」と。まあ普通はそんなことは言わないだろう。学生が大学経営について不信感をもっている時点で、私は経営の杜撰さがすでに表面化しているのではないかと考える。
昔、麻生太郎氏が語っていたことが私はこの件にも当てはまるのではないかと思う。「若者は政治に関心がないということをいかにも悪いかのごとくいう人がいっぱいいるけど、それは間違っていると思います。政治に関心がないということはそんなに悪いことではありません。政治に関心がなくても生活できるくらい、いい生活をしているということですから」。
福岡大学のお金はどこへ
福岡大学は約2万人の在学生から授業料を徴収し、国からも多額の寄付金をもらっている。コロナのときは国から大学病院に向けて多額のお金が流れている。なのになぜ、この大学はこんなにも教育にお金を使っていないのか。
我田引水ということで、医学部に主に文系学部の黒字が流れている。それは、医学部はさぞかし良い環境を与えられているのかと思ったが、そんなことはないようだ。友人から医学部の友達を紹介してもらった。
その友達がいうには、「医学部の設備もそんなによくない。あれだけ高い学費を払っているのに。医学部のことを恵まれた環境にあると思っていたの(笑)。全然見当違いだよ」。
確かに医学部側のキャンパスも、本学同様に古いということは外から見てわかる。そのためか、文系学部棟の建設を中止して、多目的棟を医学部キャンパスにもってきたのだろう。多目的棟も本学からは非常に遠い場所に位置している。
私たち理系学部はそのなかでも端の方にあるので、もし医学部側につくられるということになると非常に大変である。朔学長は、学校内全面禁煙など医者らしい健康促進の施策をとってきたが、私たち学生を歩かせて健康増進を狙うという意図があるのかもしれない。
(つづく)
【七隈 正義】
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