1年の猶予を経て、監理銘柄(確認中)に指定された東福製粉株
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上場の厳しさに比べれば、1年間の猶予は優しすぎではないか――。
10月1日、東京証券取引所は、市場第2部上場の東福製粉(株)(本社:福岡市中央区)の流通株式の時価総額が、上場廃止基準である5億円未満になるおそれがあることから、監理銘柄(確認中)に指定した。同社株式の時価総額は14年9月期末の時点で5億円未満となっており、今年9月30日までの1年間が猶予期間となっていた。
同社株式の時価総額が、5億円未満であることが確認された場合、有価証券報告書の提出日までに公募、売出し、または数量制限付き分売を行わなければ、整理銘柄への指定を経た後、上場廃止となる。
同社が東証第2部に株式を上場したのは1961年10月。近年は、個人消費の低迷や価格競争の激化などで苦境に立たされており、2007年10月に日本製粉(株)と業務提携。14年8月には、同社の連結子会社になった。14年9月期は、売上高33億4,488万円(前期比0.8%増)、営業利益1,200万円(同75.6%減)、最終で1,062万円の赤字。今年4月にも業績予想の下方修正を行っている。
「(上場廃止の場合)株主の皆様には大変ご迷惑をおかけいたしますが、当社は同時に福岡証券取引所にも上場しており取引自体は可能であります」(同社コメント)。同社は、公募、売出し、数量制限付き分売の実施について積極的な意思表示をしておらず、上場廃止の公算は高い。
【山下 康太】
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