2024年11月24日( 日 )

自動車空調システム・サンデン(群馬県伊勢崎市)、公取委が不当利益要求で勧告

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 公正取引委員会(以下、公取委)は2月28日、自動車空調システムのサンデン(株)(本社:群馬県伊勢崎市、ジュウ・ダン代表)に対し、下請代金支払遅延等防止法(以下、下請法)に違反する行為が認められたとして勧告を行った。

 公取委によると、サンデンは下請事業者に無償で金型などを保管させ、不当な経済上の利益提供を強いていた。具体的には、サンデンは、自社が販売し製造を請け負う自動車空調システムと自動車空調用コンプレッサーの部品や附属品の製造を委託している複数の下請事業者に対して、自社が所有する金型と治具を貸与していたが、2022年1月1日以降、これらを用いて製造する部品や附属品の発注を長期間行わなかったにもかかわらず、下請事業者61社に対して、合計4,220型の金型などを無償で保管させ、下請事業者の利益を不当に害するなどしていた。

 公取委はサンデンに対し、下請事業者に無償で金型などを保管させたことによる費用相当額を公取委の確認を得た上で速やかに支払うことと、下請法違反の確認と今後の再発防止措置をとり社内体制の整備を行うことなどを勧告した。

【寺村朋輝】

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