2024年11月23日( 土 )

【BIS論壇No.445】世界天才発明展

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 NetIB-Newsでは、日本ビジネスインテリジェンス協会理事長・中川十郎氏の「BIS論壇」を掲載している。
 今回は5月11日の記事を紹介する。

東京国際フォーラム イメージ    5月9~10日、東京国際フォーラムでBIS名誉顧問・ドクター中松(中松義郎工学博士)主催の第38回世界天才発明展が開催されたので、テープカットと、展示品評価のお手伝いもあり参加した。BISからも10数名が参加。明川文保・DEVNET INTERNATIONAL総裁、BIS顧問もテープカットに参加してくれた。

 筆者とこの発明展の関係は筆者が商社駐在員としてニュ―ヨークに駐在中の1986年、たまたまご縁があり、ニューヨークでの第1回世界発明展を見学したことである。以後、日本帰任後、92年に創設した日本競争情報専門家協会(現・日本ビジネスインテリジェンス協会、Business Intelligence Society of Japan、略称:BIS)の名誉顧問をドクター中松に依頼。この発明展とBISも33年のご縁がある。このような次第で毎年開催される発明展にはBIS幹部や会員が参加。関係を深めている。

 38年も本世界発明展を主宰しておられるドクター中松の熱意に強い感銘を受けている。まさしく「継続は力なり!」という言葉を痛感している。ドクター中松は5歳で最初の「自動重心安定装置」を発明。以来95歳の今日まで実に3,882件の特許を取得。世界の発明王エジソンの1,093件を超えて、世界最大の特許を所有。IBM社にフロッピーディスク、ハードディスク、テープトランスポートなど16の特許を授与した唯一の個人として有名である。今後ともますますのご活躍を祈念する次第だ。

 今年の世界発明展には台湾から50社、80名が参加。その発明への熱意に感銘を受けた。とくに今年は台湾から小学5年生を始め、中学生、高校生、大学生、大学医学部が中心となりバイオメディカル関係で60%の30社が健康医療関連新製品、新技術を展示していた。5年前に日本を訪問した台湾医療ミッションに森岡浩美BIS理事(元キヤノン)ともども、日本側との会議、医療会社訪問などのお手伝いをした。そのご縁もあり、台湾の世界的に有名な台北の新竹・技術工業団地を訪問し、ここの世界最大の半導体工場も視察した。

 その際、関係者から半導体に加え、台湾は今後とくに台中、台南地域において、バイオ、健康、医療関係研究に集中するとの話があった。5年後、その話にたがわず、台湾は世界最大の半導体工場を有するのみならず、世界最大クラスの健康、医療研究センターとしても台頭しつつあることを今回の発明展を視察し、強く認識させられた。

 それにしてもわが日本は、かかる21世紀を見据えた長期の経済政策、科学技術政策、教育政策もなく、連日、自民党の裏金問題などに明け暮れている。このままでは、台湾にも遅れ、世界の三等国に没落することは必定であろうと痛感した次第である。


<プロフィール>
中川 十郎(なかがわ・ じゅうろう)

 鹿児島ラサール高等学校卒。東京外国語大学イタリア学科・国際関係専修課程卒業後、ニチメン(現:双日)入社。海外駐在20年。業務本部米州部長補佐、米国ニチメン・ニューヨーク開発担当副社長、愛知学院大学商学部教授、東京経済大学経営学部教授、同大学院教授、国際貿易、ビジネスコミュニケーション論、グローバルマーケティング研究。2006年4月より日本大学国際関係学部講師(国際マーケティング論、国際経営論入門、経営学原論)、2007年4月より日本大学大学院グローバルビジネス研究科講師(競争と情報、テクノロジーインテリジェンス)

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