2024年12月22日( 日 )

アビスパ川森会長、異業種交流会「N会」でマネジメント語る

記事を保存する

保存した記事はマイページからいつでも閲覧いただけます。

印刷
お問い合わせ
法人情報へ

アビスパ川森会長、異業種交流会「N会」でマネジメント語る

 2007年にスタートした異業種交流会・N会は今年で17年目を迎え、ますます盛況。11日に開催された6月の例会では、講師としてアビスパ福岡の川森敬史会長を迎えた。

 昨年のアビスパはルヴァンカップで優勝して初のタイトルを獲得し、リーグ戦でも7位とクラブ史上最高の成績を残した。ルヴァンカップ優勝に際しては、市役所前広場と博多駅前広場で開催された祝勝会に、高島宗一郎市長と服部誠太郎知事がそれぞれ登壇。会場を埋め尽くした数千人のファン・サポーターと、喜びを分かち合った。

 昨年の栄光を振り返った川森会長は、続いてチームを率いる長谷部茂利監督から学んだマネジメント術を披露した。

「長谷部監督がすばらしいなと思うところは、選手への声のかけ方ですね。他のチームのロッカールームでの映像を見ると、あまりに長谷部監督と違うので違和感を覚えるんです」(川森会長)

 試合後のロッカールームでは、監督が「お前らもっと走れただろう」などと選手たちを叱咤するシーンをよく見る。ところが、長谷部監督は選手たちのことを「お前ら」とは決して呼ばないというのだ。これを川森会長は「責任の取り合い」と表現した。「お前ら、もっとできただろう」という言い方の裏には、「自分には責任はない、責任があるのは『お前ら』だ」という含意がある。そうではなく、「矢印を自分に向ける」(川森会長)思考こそが、ポジティブな発想や行動につながるのだ。

「アビスパ以外の試合を見ていると、『なんでこっちにパスくれないんだよ』と選手が文句をいうシーンをよく見かけます。これが、矢印を相手に向けているということ」(川森会長)

 最後に川森会長は、今週末に控えるサガン鳥栖との九州ダービーへの来場を訴え、講演を締めくくった。会場に集まった80人弱の参加者からは、暖かい拍手が送られた。

 N会は(有)弘大会長・平河光広氏がオーガナイザーを務める異業種交流会。月1回、幅広い参加者を招いて開催されている。

 アビスパ福岡とサガン鳥栖の九州ダービーは、6月16日(日)午後3時半キックオフ。

【深水央】

関連記事