住まいの提案から世代間交流の促進まで、心豊かな糸島暮らしをカタチにする総合建設業者

松吉建設（株）

インフラ整備から住まいの設計・建築まで

　松吉建設（株）は1961年の創業以来、土木工事と建築工事の2事業を主軸に躍進を続けている。祖業でもある土木工事では、林道の開設や河川の改修工事など、地元・糸島の暮らしを支えるインフラ整備に取り組み、建築工事ではマンションや新築一戸建など、快適な住まいの提供に尽力している。

　マンション建設における同社の強みは、施工を請け負うだけでなく、自社でも土地活用に関する事前調査から企画・設計、施工までワンストップで担える点にある。自社開発の賃貸マンションブランド「ルピエ」シリーズは、博多駅南や赤坂など、人気の福岡市都心部近隣エリアでも供給実績を上げ続け、現在、同社のマンション事業を象徴する存在として相応の知名度を獲得している。

    常務取締役・松吉孝達氏は「造成工事に携わるなかで上物にも目を向けるようになり、折よく一級建築士の方とのご縁にも恵まれたことで、マンション事業への挑戦が始まりました。関連企業とも連携を図りながら着実に成果を残すことで、当社の主力事業へと成長を遂げ、近年では、当社設計・施工の薬院の物件を偶然ご覧になられた地主の方からご連絡をいただき、新しい仕事に繋がった事例もあります。おかげさまで、飯塚エリアでは初となる施工実績を上げることができました」と、マンション事業の歩みを振り返る。

　新築一戸建では、自然のなかで暮らす糸島スタイルの家づくりを展開。「お孫さんまで暮らせる資産価値の高い家」を志向し、清浄な空気を保つ第三種排気型集中換気システムの導入や、暖かい住空間を実現する硬質ウレタンボード断熱材の使用などにより、高気密・高断熱・高品質な住空間の創造に注力している。また、グリーンタウン波多江駅北やグリーンタウン前原駅西など、地元に根付いた活動を続ける同社だからこそ可能な稀少地での分譲地開発も行っている。

地域貢献で世代を超え意見交流も活発化

    マンションや新築一戸建など、民間工事の受注が好調な同社だが、糸島市運動公園や糸島特別支援学校の建設工事など、糸島のまちづくりに資する官庁工事に携わっており、地域密着の姿勢は一貫している。そんな同社の旺盛な仕事ぶりを支えているのは、幅広い人材だ。「当社では、上は70代から下は20代まで、各世代の人材が活躍していますが、若い人材の定着が進んだのは、経営幹部、ベテラン、若手、それぞれの間に30代の私が入ることで、立場や世代を超えて、意思疎通を図りやすい状況が生まれた点が大きいのではないかと考えています。もちろん給与などの待遇面、現場管理アプリの導入によるDX化も含め、労働環境の改善に取り組んだことも一因ですが、誰もが気兼ねなく話し合える職場環境が、組織としての一体感を生んでいます」（松吉常務）。

　組織の心理的安全性の高さが、社員の自己実現の達成を後押しし、さらなる地域貢献へと繋がっていく好循環が生まれている同社。実例もある。同社が今年5月に糸島の前原中央保育園で開催した「出張こども大工」は、ベテラン大工を先生に、子どもたちが建築現場で出る住宅端材で椅子や写真立てをつくるイベント。世代間交流を促す機会であるほか、使用される木工キットは、志摩の（社福）香月福祉会MUKAで加工・制作されており、障がい者の就労支援にも繋がっている。初の試みだったが、参加した子どもたちやその保護者からの評判は良く、何より社員から新しいアイディアが生まれるきっかけになったという。

    「開催後、社員から当社の住宅展示場が空いている時間帯に地元の皆さんを招いて、料理教室を開催してみてはどうかと意見が出ました。地域コミュニティの活性化だけでなく、参加された方に当社の家づくりを見てもらえる機会創出にもつながるアイディアであり、現在、料理研究家の佐藤彰子先生をゲストに迎えて実現できるように計画を進めているところです」（松吉常務）。

　「夢をかたちに」を掲げ、これからも変わらず糸島のまちづくりを支え続けるために、変わり続ける。松吉建設の強固な経営基盤を支えているのは、変わらない地域貢献と時代に応じて柔軟に変化を続ける企業風土なのだ。

＜COMPANY INFORMATION＞
代　表：松吉繁孝
所在地：福岡県糸島市千早新田140-8
設　立：1972年8月
資本金：3,000万円
ＴＥＬ：092-323-3960
ＵＲＬ：https://matsuyoshi-k.co.jp