2024年12月23日( 月 )

玉木代表に不倫報道直撃 首班指名再検討

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 「国民だまし党」「国民自民党」と呼ぶのがぴったりの国民民主党・玉木雄一郎代表は10月24日、香川2区での個人演説会で妻への感謝を口にしていた。

「私の妻の恵理(えり)、感謝したいと思います。私に成り代わって地元の皆さまにご挨拶周りをさせていただいたり、この間もいろいろなところで皆さまにお世話になりました。妻にも家族にも感謝すると同時に、それを温かく受け入れていただいている地元の皆さまに感謝の気持ちを伝えたいと思います」

 言行不一致とは、まさにこのことだ。約半月後の11月11日、週刊誌ウェブサイト「SmartFLASH(スマートフラッシュ)」が元グラビアアイドルと不倫デートをしたと報道。そして直後の会見で玉木代表は「報道された内容は概ね事実」と認めたのだ。記事は10月30日に玉木代表が元グラドルとワインバーで密会していたことを紹介。24日の個人演説会では妻への感謝を口にしながら、その6日後には不倫デートをしていたのだ。

 11日の記者会見(日テレが動画公開)では首班指名に関する質問も相次ぎ、再検討する考えを明らかにした。これまでは、一貫して「首班指名では1回目も2回目も玉木雄一郎と書く」と繰り返していたが、会見では「両院議員総会に改めてはかりたい」と述べたのだ。

 ただし正午から開かれた両院議員総会では、不倫が発覚しても首班指名で玉木雄一郎と書く方針が変わることはなく、代表辞任を迫られることもなく終わったというのだ。

 しかし、同記事とNET-IB News記事を並べると、「玉木代表は党首失格ではないか」という疑念が膨らんでいく。不倫にかまけて情報収集(事実確認)を怠った結果、8日の外国特派員協会での会見でも、再び事実誤認による虚偽発言をしたように見えるからだ。

 11月5日の定例会見での玉木代表発言は以下の通りである。

「(10月29日のプライムニュースに共に出演した)馬場代表にも直接聞いたが、維新もれいわも野田とは書かない」「私たちの28票はどちら(石破首相と野田代表)に入れても結果に影響はおよぼさない」

 2度目の虚偽発言(事実誤認)は、11月8日の外国人特派員協会の会見。以下のような虚偽発言をしたのだ。

「日本維新の会もれいわ新選組も書かないと言っているので、我々が野田氏に書いても有意な変化を起こすことはできない。だから玉木雄一郎と書こうというのが理由の1つ」

 しかし維新の馬場代表は条件付ながら決選投票で野田代表の可能性があると発言していた。5日のNET-IB News記事では、次のように発言内容の変化を紹介した。

「10月29日放送のBSフジ『プライムニュース』で馬場代表は、首班指名決選投票について『どちらかに入れると軍配をそっちに上げるということだ。軍配を真ん中に据えておけば、いつでも物言いをつけたりできる』と発言、石破首相にも野田代表にも投票しない考えを示していたが、30日の党首会談後の囲みで、大義や具体的な政治改革案があることを条件にしながらも野田代表と書く可能性を全否定はしなかった。31日の朝日新聞が「『立憲・野田首相』へ投票要請に共産は前向き検討、維新『大義を』」という見出しで報じたのはこのためだ」

 玉木代表が元グラドルと密会したのも10月30日で、不倫にかまけて同日の馬場代表の発言の変化に気が付かなかったと疑われても仕方がない。

 しかも玉木代表は、れいわ新選組の山本太郎代表が消費税5%減税を条件に野田代表と書く考えを表明していたことも把握していなかったようだ。10月28日の時事通信が「首相指名、5%減税が条件 れいわ代表」と題して報じていたのに、である。

 不倫デート自体も問題だが、不倫にかまけている間に永田町の動向についての情報収集が疎かになり、2度にわたって虚偽発言をしたことも大問題だ。玉木代表は党首失格という烙印を押されても仕方がない。このまま代表を続けるのか否かが注目される。

【ジャーナリスト/横田一】

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