【ライバル比較(3)】かつては大神家という存在も
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博多の老舗として「太田家と渡邉家」の比較論シリーズを企画したが、二強の狭間で平成初頭に目覚ましい動きをしていたグループに、(株)祥雲(福岡市博多区)という会社があった。一族は大神家である。二強と比較すると規模の差はあったものの、この一族も博多の名門であった。大神家は住吉を中心に基盤を固めていた(一族の一部には南区に移り、現在も不動産業を営んでいる者もいる)。平成の初め頃、大神家一党が二強に肩を並べる野望を抱いた。
それが祥雲である。派手な動きが目立って、学生たちが憧れる就職先となった時期もあった(2~3年足らず)。命取りになったのは古賀市の「フランス村プロジェクト」開発で、2001年12月に自己破産を申請した(負債約70億円)。
祥雲は博多区美野島に1,000坪余の不動産を有していた。この転売でもドラマが待ち構えていた。まず、この土地を借りて結婚式場を運営していたのが、(株)ラック(本社・博多区)であった(ラックは現在、西日本典礼の屋号で福岡ではトップの葬儀件数を誇る)。祥雲が自己破産した後、ラックがこの不動産を購入して事業を継続した。20年手持ちしてJR九州へ転売し、膨大な売却益を得たのである。そして今はマンションが建設され、近々発売開始となる。JR九州が笑いの止まらないほどの利益を握りしめるのは間違いない。不動産売却をめぐる悲喜交々のドラマは何処にでもあるのだ。
【青木義彦】
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