斎藤知事が元県民局長の私的情報漏洩を把握か!
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12月26日発売の『週刊文春』に、斎藤知事が元県民局長の私的情報漏洩問題を把握していた決定的証拠を紹介する記事を出した。元県民局長が自死する前の6月29日、支援者から斎藤氏に送信されたLINE(既読)を以下のように紹介したのだ。
<維新の岸口議員が、元県民局長とA子(原文は実名)の不倫関係を暴露して欲しくなければ、元県民局長の出頭要請を取り下げろという内容の裏取引を持ちかけてきたとのことです。この事は、脅しと受け取られ結果として交渉は、決裂し状況が更に悪化しました>
記事には、既読状態となったLINEの画像も貼り付けられ、「脅しの存在を斎藤氏に伝えるLINE」というキャプションがつけられてもいた。
これまで斎藤知事は一貫して、元県民局長の私的情報漏洩については「知らぬ存ぜぬ」で押し通してきたが、その主張が根底から崩れる証拠を“文春砲”が突き付けたのだ。
筆者は文春の発売日当日(12月26日)の斎藤知事会見で、問い質した。
――今日発売の週刊文春に(知事)支持者のLINEに元県民局長の個人情報を使った口封じ工作、「不倫関係をばらすぞ」と脅して、それを斎藤知事にLINEで送ったところ既読になっていたと。これ、個人情報漏洩、知っていたのではないか。(前総務部長の)井ノ本さんに聞いて「否定した」というけれども、口裏合わせをして否定したとしか思えないが、6月29日のライン、覚えていますよね。
斎藤知事(以下、斎藤) 私、何のことか、ちょっと分からない。
――週刊文春の今日発売のものに出ているのですが、県の(報道担当)職員から全然情報提供を受けていないか。昨日の週刊文春電子版オンラインに予告されている記事なのだが、まだ読んでいないのか。
斎藤 報道は詳細承知をしていない。
――元県民局長の個人情報を使って、(維新の)岸口県議が「不倫関係をばらすぞ」ということで(元県民局長の)百条委員会への出頭を妨害しようとしたと。その工作をしようとしたけれども失敗に終わったというLINEの内容で「既読」になっているが、全然、記憶にないのか。
斎藤 そうですね。私、報道も承知していませんし。
――ご自身のLINE、いま確認して下さい。携帯持っているでしょう。確認すれば、すぐ見られるではないか。
斎藤 県保有情報に関しては。
――知事保有情報でしょう、LINEの情報は。ちょっとLINEを確認して下さい。LINEを今。持っているでしょう、スマホ。6月29日(のLINE)、どう書いてあるのか。
斎藤 県保有情報に関しては。
――斎藤知事保有情報、LINEについて聞いている。
斎藤 これから第三者委員会で。
――犯罪の恐れがあるではないか。(地方公務員法の守秘義務違反の私的情報漏洩を)井ノ本さんと一緒にやったのではないか。
斎藤 私はそういう対応も認識もありません。
会見場でLINEの内容をすぐに確認してくれなかったので、会見終了直後、「6月29日のLINE、確認して下さい。年明けに報告してくれますね」と声掛けをしたが、斎藤知事は無言のまま立ち去った。
年明け初の知事定例会見が開かれた1月11日、筆者は私的情報漏洩問題把握の決定的証拠となるLINEについて再び聞いてみたが、年末と同じようなゼロ回答が続いた。
――年末に出た週刊文春報道の知事保有情報6月29日の支持者から寄せられたLINEが既読になっていたという件で聞きます。「元県民局長の私的情報を使った口封じ工作が失敗した」との報告という内容だが、このLINE確認していたのか。
斎藤 報道も詳細を承知していないし、よく分からないので確認はしていない。
――週刊文春の最新号で出て、いまだに読んでないということか。年末も聞いて、「LINEの内容を年明けに報告してほしい」とお願いしたのですが、全くやっていないのか。
斎藤 私は、全ての週刊誌報道を把握しているわけではない。よく分からないので確認はしていないということだ。
――ご自身のLINEは見てもらえないか。年末にお願いしたが、6月29日のラインに支持者から情報漏えいの問題を知事自身が把握していると指摘されて、維新の会の岸口県議が元県民局長に百条委員会で証言しないように「不倫関係をばらすぞ」と脅して口封じをしようとした内容は、年末の会見でも紹介したが何で確認しないのか。
斎藤 今、指摘されていることがよく分からないので、コメントしようがないです。
――今、LINE見てください。すぐ確認してもらえないか。(私的情報漏洩について設置された)第三者委員会で議論するよりも、今、この場で確認した方が話が早いではないか。知事自身の権力犯罪の疑いがあるのではないか。
斎藤 指摘されていることがよく分からないので、確認のしようがないということだ。
――LINE今見てもらえないか。犯罪の疑いがある。
斎藤 本件については、これからしっかり調査をしていくということだと思う。
――「しっかり」って知事自身がすぐややろうと思えば確認できるではないか。なぜ、今やらないのか。
斎藤 第三者委員会で、すでに、その件については、夏ごろに事案を把握して、第三者委員会で、調査をしている。
――第三者委員会にLINEを提出して見てもらうのか。
斎藤 そこは、私もおっしゃっていることがよく分からないが、適切に対応していくと思う。
――LINE見てもらえないか。ここですぐできるでしょ、スマホ持っているでしょ。6月29日の支援者からのLINEに情報漏えいを把握していたかどうかの決定的証拠が残されているわけだから。なぜ、この場で確認してくれないのか。年末年始に確認しなのか。
斎藤 把握もしていないので。
――全く記憶にないのか。そういうLINEがきたこと。
斎藤 そうですね。はい。
――重要な問題じゃないですか。
斎藤 いずれにしても問題については、第三者委員会の方でしっかり議論し、調査していくということだ。
――(井ノ本)元総務部長が、元県民局長の厳重に保管されるべき情報を県議に見せて回っていた疑いが非常に強いと。それを使って口封じをしようとした。それを知事が知っていたんじゃないか。それがLINEにちゃんと記録として、犯罪の証拠として残っている可能性があるわけだ。
斎藤 そういった事実はないし、きちっとこれから第三者委員会で、元総務部長の件については、しっかり調査をしている。
――事実がないというのはLINE確認したのか。週刊文春が嘘八百を言っているということか。
斎藤 いずれにしても、元総務部長の対応については、第三者委員会でしっかり調査をしていくということだ。
――元総務部長と口裏合わせをして、情報漏えいをやっていないという否定のコメントを引き出して、知事は情報漏えい、地方公務員法の守秘義務批判を知りながら放置したという可能性があるのではないか。
斎藤 そんなことはない。
――根拠はあるのか。LINE見せてください。
斎藤 そういったことの指示も関与もしていない。
この日の知事会見でのやりとりも平行線をたどり、何度頼んでも結局、斎藤知事はLINEの内容を確認しようとしなかった。元県民局長の私的情報漏洩を斎藤知事が把握していたという疑惑は深まるばかりだ。
【ジャーナリスト/横田一】
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