アビスパ、開幕黒星も新戦力躍動 福岡0-1柏
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サッカーJ1リーグ・アビスパ福岡は15日、ホームのベスト電器スタジアムに柏レイソルを迎えて第1節の試合を行った。全38試合を戦う、2025年シーズンの開幕戦である。
アビスパは金明輝監督が新たに就任し、11人の新戦力が加入。新しい時代の始まりを告げる、記念すべき一戦となった。対する柏も、今シーズンからリカルド・ロドリゲス監督が就任。14人の新加入選手を迎え、こちらも心機一転のシーズンとなっている。
アビスパのスターティングメンバーには、GK小畑裕馬、DF志知孝明、DF上島拓巳、FW見木友哉と4人の新戦力が名を連ねた。最大の注目はGK小畑。これまでアビスパの堅守を支えてきたGK村上昌謙、GK永石拓海を差し置いて先発の座をつかんだGK小畑は、巧みなボールコントロールと長短の正確なパスが持ち味。最終ラインからボールをつないで攻撃を仕掛けよう、という金監督の意図が感じられる。
快速を生かして突破を図る岩崎 試合は柏がボールを保持し、アビスパがプレスをかけてカウンターを狙う構図でスタート。6分、MF岩崎悠人がロングスローでペナルティエリア内に投げ込んだボールをFW見木がつなぎ、最後はFWウェリントンがオーバーヘッドキック。柏GK小島亨介に阻まれるが、可能性を感じさせる攻撃だった。さらに15分には、ペナルティエリア外側で得たフリーキックからFW見木が強烈なロングシュートを放つ。これもGK小島が見事なセーブを見せ、アビスパの先制点には至らない。
前半終了間際には、柏が攻勢を強める。柏の最前線に立つのは、日本代表FW細谷真大。身長178cmと決して大柄ではないが、動き出しの速さや体の使い方の上手さでマークについたアビスパDF田代雅也を圧倒する。この細谷を起点にした柏の攻撃がアビスパゴールを襲うが、GK小畑の出足のいいブロックなど守備陣の高い集中力でゴールを割らせない。
前半、ドリブルで攻め込む松岡大起 後半、より柏の攻勢が強まるなか、58分にアビスパ金監督が交代カードを切る。FWシャハブ・ザヘディ、MF名古新太郎がピッチに入り、攻撃を活性化させる。とくにMF名古は良い位置でボールを受け、ためをつくってから繰り出すパスが非常に効果的だった。
65分には、柏も選手交代。FW垣田裕暉、DFジエゴがピッチに入る。試合後の記者会見でリカルド監督が「現代サッカーでは途中出場の選手が試合を決める」と語った通り、この後、柏の交代選手が決定的な仕事をはたすことになる。
75分、柏FW小泉佳穂のスルーパスをFW垣田がヒールパスで流し、走りこんできたDFジエゴが前に出たGK小畑をかわしてシュートを放つ。難しい角度からのシュートだったが、これが決勝点となった。
85分にはDF志知孝明が2枚目のイエローカードを受けて退場。アビスパは形勢を覆すことができず、このまま敗戦となった。
試合後の記者会見で金監督が「守備に関しては、ボールは相手にもたれたがしっかりとオーガナイズできた」と語ったように、大きな破綻を来す場面は見られなかった。その一方で、やや消極的なプレーを選択するシーンが目立ち、その分だけ受け身になる時間が長くなってしまったのは残念だった。
収穫といえるのは、GK小畑の活躍。金監督が「攻撃にプラスワンをつくってくれる大事な存在」と評するようにパスの精度は抜群で、攻撃の糸口になる場面も多かった。今後はより周囲との連携を高めることで、小畑が得意とする攻撃への関与がさらに増えていくことが期待できる。
いよいよ始まった25年シーズン。初戦は黒星スタートとなったものの、試合内容はポジティブなものだったといえるだろう。試合はもちろん、練習からも金監督と選手たちの関係性の良さが伝わってくる。25年モデルの「ミョンヒアビスパ」の本領発揮が楽しみとなる開幕戦になった。
初戦黒星も、「ミョンヒサッカー」の片りんは見えた 【深水央】
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