福岡・田川市長が出張先で部下の女性と不倫~議会から辞任論続出
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福岡県田川市の村上卓哉市長が18日、記者会見を開き、市職員の女性と不倫関係にあったことを明らかにし、「軽率で不適切な行動だった」と謝罪の弁を述べた。
市民から「辞任すべき」との声
村上市長は任期中の給与を3割減額することで「けじめとしたい」と語った。職員の女性は市人事秘書課所属で、全国市長会で東京に出張した際、同行したこの女性職員を宿泊先のホテルの自室に招き入れたという。
この問題は週刊現代のニュースサイト「現代ビジネス」が16日、村上氏の東京出張の際の様子を写真付きで報じた。
村上市長は田川市議を2期務め、前市長の姿勢の在り方を批判して当選しただけに市民をはじめ衝撃は大きく、市役所には「辞任すべき」といった抗議の声が届いているという。
20日に行われた市議会全員協議会では、多くの議員が、税金を使った出張先での不倫行為を批判、「市長の資質はない」と辞任を求める声が相次いだ。村上市長は「真摯に受け止める」と述べた一方で、慣例やルールに基づかないやり方で職員を出張に同行させたことや異動・昇格させたという疑義については否定した。
市長の不信任案提出の可能性
現在、田川市議会は、議長を含めた定数18人のうち、10人が市長派・8人が反市長派とされるが、今回の問題を受け、市長派議員からも批判の声が出ている。20日に行われた議会運営委員会で、複数の議員が「税金で不倫する市長の議案は審議できない」「市民から辞任を求める声が出ている」と2025年度当初予算の審議入りに反対した。市長の姿勢次第では今後議会において不信任案の提出もあり得るとの観測もある。
ただ、来年度予算案の審議ができないとなると市民生活への影響も想定され、それを危惧する意見もあった。最終的に3月4日から行われる一般質問終了後に改めて協議することとなった。
公人の不倫行為については、さまざまな考え方があるだろう。既婚者も人間である以上、人を好きになることについては否定できない。百歩譲って年休や休日に私費で行っていたのであれば、夫婦間あるいは当事者間の問題であるということもできたが、税金を使って公務主張時に、そうした関係を続けていたとなると、到底市民の理解を得ることはできない。
週刊現代が報じる数日前、ある会合で村上市長と名刺交換をする機会があった。その際に「面白おかしく書かないでください」といった趣旨の発言を受けたが、当社では筑豊地域における政争はほとんど取り上げてこなかった。メディアとしては多角的に取材を行い、歴史的経緯なども踏まえて検証し、報じるべきで今後もそのようにあるべきだろう。
地元の政治関係者は「『ガラス張り』の市政といいながら、自分は『公費出張で不倫』では筋が通らないと思います」と述べ「市長選で応援した共産党や社民党は市長を擁護していますが、日ごろの主張との整合性はあるのか」と語った。
改革を掲げて市長に当選した村上氏の問題だけに、支持者の間からも批判や懸念の声があり、今後の動きが注目される。
【近藤将勝】
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