高田工業所、25年3月期決算 プラント工事堅調で増収増益

 13日、(株)高田工業所(本社:北九州市八幡西区、高田寿一郎代表)は2025年3月期の連結決算を発表した。それによると、売上高は580億6,700万円(前期比11.1%増)、営業利益は29億3,300万円(同22.2%増)、経常利益は28億7,700万円(同20.6%増)、当期純利益は23億900万円(同38.4%増)で、大幅な増収増益となった。

 決算要因としては、主力のプラント建設・保全事業において、化学プラントや石油・天然ガスプラントの定期修理工事、製鉄業界のカーボンニュートラル関連設備投資の増加を取り込んだことが売上増に寄与した。EPC(設計・調達・施工)分野では、日揮(株)との資本業務提携を通じて体制を強化し、大型案件への対応力を向上させた。加えて、装置事業では半導体製造装置向けの「超音波カッティング装置」「枚葉式ウエハ洗浄装置」の販売が堅調で、熊本CSセンターの稼働により顧客サービスの質も向上した。コスト面では、ICT活用による現場管理の効率化や労働生産性向上が奏功し、利益率の改善に貢献した。

 来期(2026年3月期)の業績予想については、売上高は564億円(前期比2.9%減)、営業利益は22億4,000万円(同23.6%減)、経常利益は20億6,000万円(同28.4%減)、当期純利益は14億2,000万円(同38.5%減)で、特別利益減の反動により減益を見込んでいる。

【寺村朋輝】

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