日本タングステン、25年3月期決算 増収増益で営業利益は44.7%増

 14日、日本タングステン(株)(本社:福岡市博多区、後藤信志代表)は25年3月期の連結決算を発表した。それによると、売上高は123億9,200万円(前期比8.1%増)、営業利益は6億8,900万円(同44.7%増)、経常利益は9億5,200万円(同21.2%増)、当期純利益は6億7,600万円(同28.4%増)で、増収増益となった。

 決算要因としては、主力の機械部品事業が好調だった。半導体・電子部品市場向けでは、HDD用磁気ヘッド基板がデータセンター需要の回復にともない増収。衛生用品機器・医療用部品市場では、NTダイカッターが中東・アフリカ向けの受注に支えられ拡販。産業用機器・部品市場では、二軸混錬押出機用部品の需要が第1・第4四半期に集中し売上が伸長した。これらにより機械部品事業の売上高は71億4,600万円(前期比12.0%増)、営業利益は8億8,500万円(同76.2%増)となった。

 一方、電機部品事業では、EVリレー用接点や抵抗溶接用電極が不調だったものの、産業用設備向けブレーカー用電気接点が在庫調整明けで回復し、医療用カテーテル向けタングステンワイヤー製品も北米・東南アジア向けで増収。結果として、電機部品事業の売上高は52億7,100万円(同3.2%増)、営業利益は3億9,800万円(同25.4%減)となった。

 来期(26年3月期)の業績予想については、売上高は128億円(前期比3.3%増)、営業利益は7億円(同1.6%増)、経常利益は9億6,000万円(同0.8%増)、当期純利益は7億円(同3.4%増)で、引き続き増収増益を予想している。 

【寺村朋輝】

関連キーワード

関連記事