台湾を支えた親日家の捕手、代表を引退
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第1回から第3回までのすべてのWBCに選出され、今秋の「プレミア12」にも代表に選ばれた台湾・統一ライオンズの高志綱(カオチーカン)捕手が先月末、国の「代表」チームからの引退を発表した。高志綱選手は30代半ばを迎え、「代表として参加するには体力が追いつかない」と話した。
高選手は1999年に初めて代表入りし、以来、15年以上に渡って、台湾代表チームを牽引。これまですべてのWBCで代表に選出されていたのは、世界のチームでも、日本の杉内俊哉投手と、台湾の高志綱選手の二人だけだった。高捕手は、大の親日家としても知られ、2012年の東京での親善試合の際には、早起きして、築地市場とドラッグストアを訪れた。さらには、本拠地の台南市でも、日本の寿司店によく通うほどの「日本通」ぶりを見せている。
11月のプレミア12で、台湾チームは、予選リーグでプエルトリコに逆転負けし、2勝3敗で予選敗退となったが、2勝にはいずれも高捕手の司令塔としての攻守が貢献している。代表引退の発表を受け、台湾の野球ファンからは「これまで台湾球界を支えた歴史に残る功労者」「高志綱がいなければ台湾野球チームは、日韓と接戦できるレベルにまでならなかった」と評価する声が上がる一方、「まだやれる」「これからの台湾野球はどうなってしまうんだ」と惜しむ声も上がった。なお高捕手は、台湾代表は引退するものの、統一ライオンズではプレーを続ける。
高選手は「代表は海外遠征が続き、国内リーグでプレーするのとはまったく肉体的な負担が違う。若手捕手も成長しているし、任せられる状態にはなっている。WBCでは決勝リーグに進めずに残念ではあるが、今後のチームに期待したい。日本には、余暇などで訪れたい」と話している。【杉本 尚丈】
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