2024年12月22日( 日 )

ジェットフォイルで地獄の船旅~お詫びは1,360円?

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url 五島市・福江港を出港した高速旅客船で、大波に揺られること約4時間。やっとの思いで着いた長崎港で、乗客が渡されたのは特急料金分の返金1,360円が入った茶封筒だった。

 11月8日、九州商船(株)の高速旅客船「ジェットフォイルぺがさす」号は、五島市福江港を午前7時30分に出港。その後、奈良尾港を出た頃から天候が急速に悪化した。海面が荒れたため、長崎・福江間を1時間25分で結ぶ高速航走をすることができず、船は大波を避けるように航路を変更。激しい揺れによって気分を悪くする乗客が続出した。

 「悪天候にともなう航路変更について説明はなかった。入港が遅れたことで、飛行機や電車の時間に間に合わないなどの悪影響もあったはず。その場合、キャンセルや予定変更の連絡を行わなければならない。通信手段を提供するといった気配りがあってもいいと思う」と、乗客の男性は怒りを露わにする。4時間もかかれば、カーフェリーでの移動とほとんど変わらない。

 それからちょうど1週間後の11月15日、長崎有川航路を運航する同社の高速旅客船「ビッグ婆羅門キング」号が、航行中にエンジン火災を発生。海上保安庁が消火活動を行ったが、約2時間後に沈没した。乗員乗客とも救助され全員が無事であったが、同社の船を利用する人々に大きな衝撃を与えている。

【山下 康太】

 
 

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