【動画】第17回縄文道塾講演『縄文祭祀──信仰の芽生え』講師:澤田健一氏

 8月27日、新宿アイランドタワー20階にて、第17回縄文道塾が開催された。そのプログラムのひとつ、縄文アイヌ研究会主宰の澤田健一氏による『縄文祭祀──信仰の芽生え』と題した講演動画をお届けする。

氷河期の終わりから文明の夜明けへ──

 澤田氏は語る。「日本列島では3万8千年前からすでに新石器時代が始まっていた」と。つまり、文明の起点は極東の島々にあったという。打製石器、矢尻、竪穴住居、農耕、祭祀、すべてが想定より何万年も早く登場していた──そんな大胆な仮説が、実験考古学と独自の発掘史観を縦糸に、滑らかに語られる。

 とくに興味深いのは、イノシシ崇拝から熊祭りへの系譜。狩猟の実際と神話的象徴を結ぶこの転換は、北海道アイヌの祭祀文化を縄文へと直結させる。さらに彼は、日本人の遺伝子に刻まれた「海を渡る民」の記憶を追い、南インドやアフリカにまで縄文の影を見いだす。そして、澤田氏は“日本人とは何か”を問う。

 詳しくは動画をご覧いただきたい。

【寺村朋輝】

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