【2016展望】Game Changer=古賀氏の擁立へ~大久保勉参議院議員(1)
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民主党 参議院議員 大久保 勉 氏
来年夏に行われる参議院議員選挙において、当初、福岡選挙区における民主党の公認候補予定者であり、福岡県連代表も務めていた大久保勉参議院議員が11月に公認を辞退。その後任として、地元・福岡で30年以上、民放アナとして活躍してきた古賀之士(ゆきひと)氏が手を挙げ、同党に公認された。2004年に初当選して以来、2期12年、民主党の政権交代を含めて、同党の栄枯盛衰を現場で見てきた大久保議員の胸中にあった想いとは何か―。今年の国政、地域経済を振り返るとともに、胸襟を開いて語っていただいた。
クルーズ船の招致の問題解決に尽力
――2015年をどのように振り返りますか。
大久保参議院議員(以下、大久保) 通常国会が異常に長かったですね。外交・安全保障関連の議論が中心でしたが、9月の後半という最終盤で安全保障法制の強行採決が起きました。そのことに関して、さまざまな議論が起きたことはご承知の通りです。
私としては、財政金融委員会における野党の筆頭理事として、これまで通り、財務省、金融庁、日本銀行とマクロ経済政策を中心に、さまざまな議論をしてきました。とくにアベノミクスについて野党の立場で研究をする。円安が家計にどういう影響をおよぼすか。また、日銀の金融政策として、国債を80兆円分購入していますが、それをずっと続けることに関しては、おそらく2016年あたりで限界がきますから、出口戦略をどうするのか。金利が暴騰する場合の、銀行セクターに対する影響、さらには中小企業に対する影響、こういったところを議論してまいりました。とくに8月の中国株の大幅下落、世界的な株式市場の低迷に対して、日本経済に対する影響、とくにGDPに関して、2四半期連続でマイナスの場合には、リセッションということになりますから、それに対する第三次金融緩和「バズーカ3」があるか、ということを議論していました。――福岡経済動向については。
大久保 インバウンドの話がありますが、クルーズ船の招致および問題解決に関しては、私が与党時代にかなり力を入れた政策のひとつです。当時、九州観光協会の会長でもあったJR九州の石原進会長や県や市の担当者と一緒に、何度も博多港に視察に行きました。当時、入管手続きに2時間以上もかかっており、船が朝着いて夜出るとしたら、滞在する十数時間のうち2時間もCIQ(税関・出入国管理・検疫)に費やすことになります。これは長すぎるということで、その改善策を4、5年前に議論し、具体的にはブースを増やすとか、入国審査官を上海まで派遣して、船上で入国審査手続きをするとか、また、福岡市と協議しまして、福岡市のほうから法務省に対して、入国審査官の増員などの要求をしてもらうといったことをやっていました。それが今、花開いていると思います。
(つづく)
【聞き手・構成:山下 康太、文:川元 浩明】関連記事
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