2024年12月23日( 月 )

大分市の宅地販売、(株)エンタープライズ自由ケ丘 現地取材へ

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 1,600区画の大規模住宅地「京が丘」の分譲会社であるエンタープライズ自由ヶ丘(株)(以下、エンター社)は1月15日、大分地裁に民事再生法の適用を申請し、同日保全命令を受けた。負債総額は152億円が見込まれ、100億円を超える大型倒産は九州・山口・沖縄では3年ぶりとなる。

(株)エンタープライズ自由ヶ丘本社<

(株)エンタープライズ自由ヶ丘本社

京が丘入口付近<

京が丘入口付近

 大分市中心部から車で20分。電車でのアクセスは難しい丘の上に、その団地はあった。団地の一画にある同社本社には経営陣はおらず、事務員と思われる女性が1人いるのみ。事務員からは「新たなスポンサーを募り、今後も営業は続けていく」とのことだった。

 しかし、地場不動産業者からは「なぜあんなところで開発を始めたのか」と、京が丘開発事業そのものに対する疑問の声が聞かれた。分譲開始当初から立地条件の悪さを指摘されていたようだ。それでも、実行に動いたのは、近隣のひばりヶ丘団地の開発をエンター社の前身である新光殖産(株)がやり遂げたからであろう。
 さらに、インフラの整備計画が開発推進へと歩みを進めた。周辺団地と大型商業施設パークプレイス大分を巡回する路線バスの運行、最寄り駅であるJR中判田駅の複線化の計画が浮上していたが、頓挫。また、見込んでいた住宅購入者は、東芝大分工場の従業員であっただろう。しかし、その住宅需要は福岡地所が住宅開発を進めるパークプレイス大分公園通りに吸収されてしまっているのが現状だ。

パークプレイス大分入口付近<

パークプレイス大分入口付近

京が丘未整備地<

京が丘未整備地

 パークプレイス大分は住宅地とイオン・ケーズ電気などの商業施設とが一体になったエンターテイメントシティ。隣接する住宅地は街並みや雰囲気からして、荒れ地の目立つ京が丘とは雲泥の差。果たして新たなスポンサーがあつまるのかどうか、その前途は多難のように思われる。

【特別取材班】

周辺地図:左下がひばりヶ丘、その右隣が京が丘、上部に位置するのがパークプレイス大分 周辺地図:左下がひばりヶ丘、その右隣が京が丘、上部に位置するのがパークプレイス大分

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