遊休地の新たな活用法に、洗車場のFC事業化で挑む
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(株)洗車王 代表取締役 川口 俊二
コイン洗車場のFCシステムを実現
幹線道路を走っていると、たまに見かけるコイン洗車場。(株)洗車王はこの新しいビジネスをパッケージ化し、FC(フランチャイズ)展開に乗り出している。自社では博多店と福重店の2施設を展開。博多店は博多区東光町の筑紫通り沿いにあり、門型の自動洗車機2台、スプレータイプの手荒い機1台、拭き上げコーナー、洗車用品の販売機を完備する。もちろん24時間営業で、昼間は仕事で洗車できない人々が夜間に利用することができるため、大変好評を得ているという。
土地の所有者にとっても、コイン洗車場は遊休地を有効に活用できる。たとえば、月極駐車場の賃料は安いところで1区画当たり数千円。コインパーキングはそれほど高い収入は望めない。マンションは数億円の投資が必要で、入居率は立地に左右される。とすれば、洗車場は投資を抑え、収益が望めるビジネスと言える。
「福岡の市街地にはまだまだ少ないし、お客さまにわざわざ来てもらえるので、地主さまにとって空いた土地の活用につながる」と川口俊二社長は胸を張る。
洗車はマンション居住者の場合、主にガソリンスタンド利用で、常時可能とはいかない。一戸建てのケースでも、自宅洗いが減っているとか。川口社長はこれらに加え、女性の利用増も見込めるとリサーチしており、需要は底堅いと睨む。地元経営者の会合でも、ある建設会社の幹部からは「初期投資がそのくらいで、無人FCだから上物は自社でつくり、運営は任せたい」との好感触を得たという。商業施設型を成功させオーナーを募集する
洗車場展開は用地の確保がカギを握る。そこで、同社は商業施設の駐車場に注目する。店舗入口と反対側は駐車率が低く無断駐車が多いため、施設側もテナントへの貸し出しを模索するところは少なくないからだ。川口社長は手始めに、ディスカウントストアに計画を持ちかけた。ストア側もテナント誘致を検討していたようで、内部調整や地主との交渉がまとまり次第、計画は一気に動き出すとみる。
「現在予定している店舗の来店客数は1日平均3,000人。そのうちの1%である30名に加え、直接の利用客を加えると十分な数字が見込めます。ほかのショッピングセンターも第2、第3の駐車場は平日にはあまり利用されていないので、こちらでの展開も考えています」(川口社長)。商業施設向けの1号店は自社で運営し、収支バランスを検証。成功モデルをじっくりとつくり上げて、オーナーを募集するという。
管理はWEBカメラで24時間監視し、同社がコールセンターを兼ねて、万一の場合は急行する。清掃業務は近隣住民に朝夕1時間の作業を委託し、アルバイト時給の2倍程度を払っても、人件費は低額で済む。同社では、一般の土地利用の場合、月当たり最低110万円の売上が見込めると試算しており、家賃を差し引いても安定して収入が得られることから、法人オーナーも開拓したいと意気込む。
<COMPANY INFORMATION>
(株)洗車王
代 表:川口 俊二
所在地:福岡市博多区東光寺町2-9-78
設 立:2014年7月
資本金:333万円
URL:http://www.sensyaou.com/<プロフィール>
川口 俊二(かわぐち しゅんじ)
2008年3月、福岡市博多区でコイン洗車場を開業。09年11月に(株)グリーンペダルを設立。14年4月オープンの福重店と洗車場2店舗が軌道に乗ったため、FCビジネスの展開に乗り出す。同年7月には(株)洗車王を設立。関連キーワード
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