住宅設備機器の総合商社として快適な空間を提案
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(株)冨治商会 代表取締役社長 中村 克久
多岐にわたる設備機器販売を展開
(株)冨治商会は1948年3月、創業者である中村冨久治氏が、水まわり機器に関する事業を開始したのが始まり。その後、51年11月に法人化し現商号に変更。52年に東洋陶器(株)(現在のTOTO(株))と特約店契約を締結した。以降、矢継ぎ早に九州の主要都市などに営業拠点を開設。ゼネコンや建設会社、住宅会社、工務店など販路とし、福岡トップクラスの設備機器の総合商社へ駆け上がった。
2000年にはショールームへの展開も併用し、TOTOと合弁会社のTOTO水彩プラザふじ(株)を開設。消費者や取引業者との直接対話から、顧客ニーズを引き出している。現在では取り扱う商品も多岐にわたり、国内メーカーをはじめ海外メーカーの製品を取りそろえることが可能で、顧客の要望に応えられることを同社の最大の強みとしている。
地場トップクラスと言われる同社の業績は、市況を反映して14年9月期で売上高約120億円、当期純利益は約1億6,300万円と好調に推移している。また、財務面も「10年で15億円の借入金の圧縮」を掲げて2010年にプロジェクトを発足するなど、改善に乗り出した。
それから5年後となる今年は、約10億円を圧縮し、残りは約5億円とするなど、財務のスリム化にチャレンジしている。こうした役員と全社員が一丸となってさまざまな目標に向かっていく姿勢が、現在の同社の業績に反映されているのだろう。安らぎのある住空間を提供し続ける
近年では、ライフスタイルの変化や老朽化などで、キッチンなどの水まわりをリフォームする人たちが多いと聞かれている。そこには、ただ新品に交換するだけでなく、居住性や利便性、そして居心地の良い居住空間を求めているのだ。そのニーズの変化に対応するために、同社の営業スタイルも変化している。
たとえば、今までの物売り主体のスタイルから、消費者が求める安らぎのある住空間の総合的な提供を行うなど、トータル的な社員の変革も行ってきた。いわゆるトータルコーディネーターへの変身である。社員1人ひとりがニーズに対応するためにも、十分な商品の説明や提案力、そして消費者が望むトータルな居住空間の提供が必要になってくる。
コーディネーターとして貪欲に知識を吸収するためにも、同社では定期的な研修を開催している。「市場の動向」「消費者の嗜好」「製品の情報」などさまざまな情報を提供しているのだ。これは、上層部から押さえつけられたわけではなく、現場から湧き起こった要望でもある。「社員とともにさまざまな改善を行っています」と中村克久社長。社員から改革を推進することは、同社の大きな強みでもある。
これから先、福岡地区においても時間が経過した商業ビル、マンションなど建物のリノベーションやリフォーム工事が定期的に行われるはず。そのとき、同社のトータルコーディネーターが安らぎのある提案を行い、納得のいく住空間を提供している姿が目に見えてくる。時代は変化し、消費者の嗜好やニーズも変化していく。それに対応する同社のトータルコーディネーターが、今後も活躍するはずだ。
※記事内容は2015年8月31日時点のもの
<COMPANY INFORMATION>
(株)冨治商会
代 表:中村 克久
所在地:福岡市中央区赤坂1-2-7
設 立:1951年11月
資本金:8,000万円
TEL:092-712-0113
URL:http://www.fff-fuji.co.jp/<プロフィール>
中村 克久(なかむら かつひさ)
1966年福岡市生まれ。法政大学法学部出身。東京での商社勤務を経て、1996年冨治商会入社。2003年11月代表取締役社長に就任。趣味は映画鑑賞とゴルフ。関連キーワード
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