建築設計士としての提案とクリエイターとしての冒険心
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<顧客の声をダイレクトに反映させる>
建築デザインに求められるのは住み心地と外観。特に後者は趣向を凝らしすぎると地域コミュニティとの軋轢を生みかねない。建築物を取り囲む状況が複雑化していくなか、地元福岡を拠点に九州全域で活躍する株式会社R.E.D建築設計事務所は、顧客はもちろん地域社会にも歓迎されるデザイン物件を提供し続けている。
その秘訣は代表取締役赤樫幸治氏のフットワークの軽さ。4名の社員と共に、自らも一級建築士として積極的に顧客との打ち合わせに参加する。情報ツールの進歩は、会わなくても済むコミュニケーションを可能にしたが、赤樫代表を始めR.E.Dのメンバーは顧客と直に顔を突き合わせ的確なニーズの把握に努めている。「自らの設計した建築物が顧客にどう受け止めてもらえたのか、『生の声』をきちんと聞きたい」という想いから独立を決意した赤樫代表らしい姿勢だ。
同社は現在分譲マンションの設計を主として提案を行っているが(福岡の「アルファステイツ」を始め、佐賀伊万里、大分日田中央の「アメイズ」他)、「経験のないことにも恐れずに挑戦しています。若いうちは勉強すればした分だけ、新たな強みとして生かすことができますから」(赤樫代表)と語るように、一戸建はもちろん、病院のリノベーションから老人ホームや飲食店の内装デザインまで、幅広く手がけていきたいと意気込みを語る。<新しい選択肢を常にご用意>
赤樫代表はまだ40代と若く、4名の社員も皆30代。赤樫代表の意気込みには当然仕事の幅を広げていこうという経営者としての考えもある。だが同時に、若い感性と行動力を出し惜しみすることなく「誰も見たことのないような新しいものを作っていこう」という『クリエイター』としての冒険心もある。
自ら学び、多くの引き出しを手にしていこうとする同社。現在『1Rよりは広く、2Rよりは小さい』一室をデザインし、通常の2Rと然程変わらない空間を、リーズナブルな家賃でオーナーに提案することを可能にしている。毎年1万人を超える人口流入のある福岡。その内約は学生やアジアからの外国人実習生が大半。同社の提案する新しい居住空間は、彼らへの絶好のアピールになるだろう。「建築設計士として、やはりデザイン性に富んだものも手がけたいきたいという想いは常にあります。ですので仕切りを設けることなく、様々なジャンルに携わっていきたいと考えております」(赤樫代表)。『誠心誠意(真心を込めて)、一生懸命(一生、命を懸けるつもりで)』を掲げ、近代都市に求められる合理性と、人目を惹きつける遊び心の調和したデザインを提供する同社が、これからも九州の街に彩を添えてくれる。■ル・リアン西新
同社デザインによるモダンな佇まいを魅せるマンション
現地へ足を運ぶとよくわかるのだが細い路地の、商店やビルがひしめき合うなかに建っている。「建築設計だけでなく土地利用に関する様々な問題も自ら勉強しました。施工依頼も多方面にお願いしましたが『ここに建てるのは難しい』となかなか決まりませんでした。着工まで大変苦労しましたが、振り返ってみると貴重な経験になったと思います」と赤樫代表は当時を振り返る。<プロフィール>
(株)R.E.D建築設計事務所赤樫 幸治(あかがし こうじ) 1993年立教英国学院(イギリス)高等部卒業。97年日本大学生産工学部建築工学科神谷宏治・川岸研究室卒業後(株)穴吹工務店設計部入社。09年(株)R.E.D建築設計事務所設立。
法人名
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