基本姿勢の遵守と勤勉であること(前)
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進興設備工業(株)
自社施工の強みにより元請工事がさらに上昇
進興設備工業(株)は、給排水衛生設備・空調換気設備工事を手がける地場設備工事業者だ。1959年3月に、創業者であり初代代表の的野傳氏によって設立された。84年4月に部長職であった舩津政隆氏が2代目社長に就任。99年4月に創業者の子息の的野敢氏が3代目社長に就任。継承後も、強靭な経営体質の超優良会社として一目置かれた。そして4代目の代表取締役社長として2013年4月に就任したのが、現代表の大野史朗氏だ。
大野代表は、同社一筋の生え抜きである。入社以来、工事部門の道を歩み、代表就任前は取締役工事部長を勤めるなど、言わば現場におけるエキスパート。同社の品質と技術の高さは業界内の誰しもが知るところだが、その最前線を担ってきたのが大野代表その人なのだ。
現在の同社の事業は、新築工事(主に地場ゼネコンからの下請工事)と改修工事がそれぞれ50%である。「長年の営業活動の賜物で、元請工事─改修工事が年々増加傾向にあります。我が社がどこよりも早く、この改修の分野に対して準備し取り組んできたことが、今、実を結んでおります」(大野代表)と、マンションを中心とした改修工事の受注が増加している。
改修工事の依頼先は、主に管理組合から。管理組合は一般個人顧客が集結した団体であり、企業との取引とは違った対応が必要となる。一個人の住居の専有箇所に入っていかなければならない。それには顧客からの安心と信頼感を構築していくことが大切となる。「我が社は、自社の施工部門で工事を手がけるという強みを持っております。通年20名前後の組織を編成し、対応できるところが特色です」(大野代表)と、自社施工ができるというポイントが、顧客に安心と信頼感をもたらしている大きな要因だとする。何よりも、自社施工は顧客のオーダーをすぐに反映できるという利点がある。
一方の新築工事においても、同社の自社施工部門が活躍している。同社の施工部門を頭に、同社の協力専門工事業者と融合したチームを編成し、高い品質と技術を提供するのである。「現在は、お客さまから担当者の指名で仕事をいただくケースが増えてきております。ありがたいことです」(大野代表)と、同社の施工を含めた総合的な事業の構築が、高レベルであることを物語るエピソードの1つである。
自社施工を有するには、通常の同業のマネジメントの約1.5~2倍の経費を要するという。一時は、自社施工の体制を諦めて、すべて下請に転換することも検討されたが、「やはり我が社の経営の信念と哲学において、自社で施工することが生命線であるとの考えで、維持してきました」と大野代表は語る。
(つづく)
<COMPANY INFORMATION>
代 表:大野 史朗
所在地:福岡市南区玉川町4-2
設 立:1959年3月
資本金:5,000万円
TEL:092-551-6883
URL:http://www.shinkoh-s.com<プロフィール>
大野 史朗
2013年4月に生え抜きの工事部長から4代目の代表取締役に就任。「舩津イズム」を実践し地場でも有数の設備工事業の同社を牽引している。法人名
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