長距離ドライバーは『旅の職人』 楽しさを多くの人に伝えたい~西日本MR物流 松門龍治社長(前)
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福岡県久留米市の総合物流企業、(株)西日本MR物流。代表の松門龍治氏は41歳と若いが、高校卒業と同時にこの道に入ったキャリア20数年のベテランだ。「キツイ、疲れる、給料が安い」と偏見を持たれがちな職業であるが、松門氏は自らの経験から、長距離ドライバーがいかに魅力的な職業であることを熱心に語ってくれた。
旅の職人として仲間が広がる
西日本MR物流は、事業会社の原武運送(有)、タイヤ販売のピット富士サービスの3社で北は北海道、南は鹿児島まで冷凍食品から建設資材まで幅広いものを運ぶ。総合物流企業として、「安心」と「安全」をキーワードに事業を行い、無事故無違反は当然のこと、依頼主が安心して商品を届けることができるネットワークを形成している。「何をするにも最後まであきらめない」をモットーに取引先から信頼を得てきた。
西日本MR物流では24時間体制で配車の手配から管理までを行う。原武運送で荷物を運ぶ。ピット富士サービスで車の整備のほか、数多くのタイヤを取り扱う。3社を連携させることで、効率の良い物流サービスを提供できている。
代表の松門氏は5年前に独立。経営者という肩書を持ちながら、時にはトップセールスマンとして営業を行い、自らハンドルを握り現場へと向かうこともある。多忙な日々を送っている松門氏だが、長距離ドライバーの仕事が好きでたまらないという。「ドライバーは旅の職人。旅をして御飯を食べることができる。そう思えば毎日が楽しくて仕方がありません」。松門氏は高校卒業後、迷いもなく長距離ドライバーの道を進んだ。この業界に入ったキッカケは父親の存在だった。小さいころ、トラック運転手だった父から車の助手席に乗せてもらい、「将来は親父のようになる」といつも夢見ていた。
小さいころの夢を実現したが、道程は決して平たんなものではなかった。長距離ドライバーの仕事は、朝早い時もあれば、嵐の日もある。台風に向かって走ることもある。だが、そのようななか自分なりに楽しみ作っていく。その一つは、日本全国行く先々で友達を作ることだ。「その時々の交流も楽しみですが、正月になればリンゴや魚を送ってくれる仲間もいます。私も福岡の名産品を送り返します。このようなやり取りがとても楽しい」。苦労もするが、配達先からの『ありがとう』の一言で全ての苦労が報われる。「このような経験があって今があるんです」と仕事の醍醐味を語ってくれた。
(つづく)
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