顧客の海外進出サポートから始まった、ハワイ市場の半分を制したパッケージング(前)
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福岡パッケージ(株) 代表取締役社長 庄嶋 毅 氏
物品を保護するだけでなく、なかに入っている商品を消費者にアピールする役割も果たす「パッケージ」。そんなパッケージを武器に、多様化する顧客の思いや時代のニーズを、洗練された技術力と卓越した提案力で満たし続ける福岡パッケージ(株)。同社のパッケージングは現在、海を超え海外でも高い評価を受けている。
顧客の要望に応えるうちにハワイへ
福岡パッケージ(株)は、1972年6月創業、2000年2月設立のパッケージの企画・製造・販売業者。もともとはフクパグループのダンボール事業部として活動していたが、独立分社し、現在のパッケージング総合業者となった。抜き箱(組み立てや開閉が簡単にできるタイプ)やリサイクル可能でコストパフォーマンスも高いダンボール製ディスプレイ(ダンボール製のPOPや商品棚)など、多彩なパッケージングを提案・提供しており、(株)ピエトロや(株)石村萬盛堂といった地元福岡の名だたる企業を取引先に持つ。社訓である「一期一会」を基礎として、顧客の思いや時代のニーズに合わせたさまざまなサービス展開を行っている。
本社と沖縄営業所の国内2拠点体制だった同社だが、2016年に海外事業をスタートさせている。現在、アメリカ合衆国ハワイ州とカリフォルニア州ロサンゼルス(以下、LA)の2カ所にオフィスを構える。しかし、同社は最初から海外進出を視野に入れていたわけではない。同社の海外進出は、顧客の相談に応えようと行動した結果として果たされたものであり、そのきっかけは「偶然」だったという。
「ハワイで活動されている日系の弁護士の方とお付き合いがあり、海外進出を考えているお客さまから相談を受けることがありました。一例を挙げますと、『ハワイでジェラートショップを開きたい』といったものです。そうした相談を受けた際、弁護士の方を直接紹介したり、現地の家賃相場を聞いて情報提供したりなど、さまざまなかたちで相談に応えていました。そうしたやり取りを続けているうちに、今度は弁護士の方から私に相談がありました。『地元のパッケージング業者が売りに出ていますけど、いかがでしょうか』というものでした。このお話をいただいたのが4年ほど前になります。そこから、1年ほどかけて先方と売買契約の内容を詰めていきました。双方が内容に合意し、契約が固まりかけていたのですが、そのころハワイでパッケージングに関するルールの変更が検討され始めたんです。『プラスチック製包装紙の使用を禁止する』という内容でした」(庄嶋代表)。
(つづく)
【代 源太朗】<COMPANY INFORMATION>
代 表:庄嶋 毅
所在地:福岡県糟屋郡久山町久原工業団地2843
設 立:2000年2月
資本金:1,000万円
売上高:(16/12)14億5,676万円<プロフィール>
庄嶋 毅(しょうじま・つよし)
1968年12月、福岡県生まれ。福岡大学卒。91年4月、地場広告代理店の(株)三広に入社後、93年にフクパグループに入社。2000年2月、父・厚生氏より事業部を買い取り、福岡パッケージ(株)を設立し、現在に至る。趣味はテニス、ゴルフ。関連キーワード
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