【8/26】中島淳一氏 一人演劇「吉田 松陰」開催
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2002年4月20日、幸運にも萩市の松陰神社境内にある松下村塾の講義室を舞台に、一人演劇「吉田松陰」を上演する機会を得た。客席は境内に設置という野外公演である。
折しも台風が北上中で、ちょうど上演する頃に萩市を直撃するという気象情報が入る。本殿に参拝し、主催者一同ひたすら祈るような気持ちで黙々と準備に取りかかる。時は瞬く間に過ぎ、開演時間となる。
かつての松陰が、その若き日に胸に炎のような熱情を秘めながらも低い穏やかな声で塾生たちに語りかけたであろう講義室に立ち、最初の一言、「華夷弁別」を発すると、にわかに暗雲立ち込め、強風が渦を巻くような音を立て境内を吹き抜けていく。それでも不思議な静寂が客席を支配している。みな微動だにしない。台詞の声は強風にかき消されるどころが、むしろ風に乗り増幅されたように響き渡る。
最後の台詞は「身はたとい 武蔵の野辺に 朽ちぬとも 留め置かまし 大和魂」を言い終えたが、境内は凄まじい風の音が響くばかりである。風の音はすべて飲み込み永遠に続くように感じられた。その刹那、割れんばかりの拍手が耳に飛び込んで来る。
あれから15年。上演する度に、松陰の魂が透明な剣となって私の全存在に追ってくる。果たして今回のアトリエ公演では如何なる変容を遂げることができるのか―。
(中島淳一氏フェイスブックより)
過去、松陰のゆかりの地である萩市で台風の直撃を遭いながら、一人演劇を行った中島淳一氏。「吉田松陰」「砂漠の商人」など45作の演目を持ち、上演回数は1,500回を超える。今回の公演は自身のアトリエで開催される。詳しくはチケット予約事務局まで。
■一人演劇「吉田松陰」
<日 時>
8月26日(土)
開場:午後5時30分/開演:午後6時<会 場>
中島淳一アトリエ
(福岡市西区拾六町2-6-6 ロワール福重302)
TEL:092-823-3248<入場料>
4,000円(ワインパーティー付き)<チケット予約>
TEL:092-883-8249
FAX:092-881-5105関連キーワード
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