リバレイン地下2階トイレには善人魂が存在する
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財布がない
9日金曜日の夜8時を過ぎていた。西中洲の店で清算をしようと鞄を開けた。ところが財布がないことに気づいた。愕然とし、狼狽したが、置き場所ははっきりしている。天使が飛んで回っているあの場所だ。
あの場所とは博多リバレイン地下2階の男性トイレ(2つある)の奥の個室である。夕方4時前後にトイレを利用した。ここは筆者にとって最大の安らぎの場所である。体調不良でフン詰まりになると必ず駆け込む。10分座る。そうすると必ず快調状態を取り戻すことができるのだ。この世で一番、解放させてくれる空間なのである。
帰宅すれば誰もが自分の所持品を身体から放して身軽になる。命についで大事な財布でも身から放す。まったく安心しきった場所であるからだ。よもや泥棒が入るとは予想もしない。最低の戸締りの用心をして泥棒対策は打っているが、自宅で強盗に襲われる不安感をもつようでは健全な精神的状態を保つのは無理だ。
この快適空間トイレ=表現を換えれば、現世の天国と巡り合ったのは10年位前になる。体調不良・精神不安になるとここに駆け込む。9日16時にここのお世話になったのだ。馴染みの場所では安心して身に付いたものを外して置く習慣がある。ズボン後ろのポケットに入れていた財布も当然の如くトイレ奥の戸棚に置いた。ここまではしっかりと記憶にある(今回の財布紛失の原因はあまりしないズボン後ろポケットに入れていたことである)。
清算を12日月曜日にすることを了解してもらい店を出る。早速、中洲交番に駆け込んだ。財布を放置した書類づくりに集中した。連絡先の携帯番号も書き込んだ。初心者は戸惑うものであるが、私にとっては3回目の経験だ。2回とも無事につつがなく生還してくれた。この経験があるから「また無事生還だろう」と慰める一方、「いやー、3回目は駄目だろう」と楽観・悲観感が交錯しながら地下鉄で帰宅した。妻からは「間抜け」と罵倒された。
女神の愛情3回目、降り注ぐ
さすがに心理的な疲れからか、珍しく朝7時に目を覚ました(普段は6時には起きている)。携帯の受信履歴を見たら登録にない番号がある。「やったー」と1人で喝采した。
予想通りに博多署からの連絡であった。「財布が届いていますから引き取りに来てください」という旨の連絡である。「10時半に行きます」と返事して時刻通りに博多署の玄関口に立った。現金満額あり健康保険証・診察券などすべて揃っていた。改めて感涙した。トイレにおられる女神の3回目の御愛情に身を震わせながら「こんなぐうたらな者に過分なご配慮をいただきありがとうございます」と呟いた。女神の温情もさることながら日本人のすばらしいモラルにも感謝した。「世界一正直な民族だ」と、率直に「日本人で良かった」と痛感したのである。何よりも3回とも届けてくれた方々が名前も名乗らずに「お礼は必要ありません」と交番を立ち去ったという。
10日土曜日に出社していた同僚たちに所感を求めた。30代の男は「わからなければ猫糞(ばば)する誘惑に襲われますが、拾ってあげた謝礼もらいで届けをしますね」と回答してくれた。「いやー、リバレインのお客は年齢が高く、裕福な人が多いからモラルが高いのです。だから財布を届けてくれたのです。若い連中のたまり場では置き忘れの財布をがめることのほうが主流ですよ」と珍解説をしてくれた。
どうであれ海外ではありえないことだ。財布を届けてくれた方には深く感謝します!!
ところで安倍首相!!日本人の大半はこんなに正直者で、法に触れることは一切しません。貴方か、奥さんかどちらか知りませんが、親密な関係にあった「森友学園」に便宜を図った。「森友学園」へ、ただ同然で国有地売却に関する決裁文書を書き換えていたことを認めた。議会を騙し責任を感じた財務省下級職員は自殺した。佐川国税庁長官も辞任に至った。誰も彼もが貴方の翻意を忖度して違法行為に走ったのだ。
貴方へ忖度して国の財産をただでくれてやる犯罪に加担したのですよ。1点の恥を感じないのですかね。日本は貴方の国ではないのです。置き忘れた財布を必ず届けてくれる方々で成立している日本なのですから。即刻、辞めなさい。関連キーワード
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